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「丸くてボリューミーなトレーニング系ヒップ」をサロンでつくる方法、教えます

技術 -

いまの「ボディに自信がある女性」は、パーツにボリュームがあって整っているのが条件。ただ痩せている、いわゆるモデル体型だけではダメ。そういった理想ボディを追い求める女性は、スタンダードな筋トレをベースとしたパーソナルトレーニングが主流。「美尻スタジオ」なんていうキーワードを掲げたジムが話題になっています。トレーニングやフィットネスとは違い「美容」からアプローチするエステティック業界において、流行を逃さないポイントはどこにあるの?突破口をさぐるべく、取材に行ってきました!

エステティック通信2018年「10月号」掲載

 

 

話題の美尻専門スタジオを取材!

お尻にフォーカスした理由は「時短」と「高い結果」のため


 

解剖学などの深い知識に基づいたセッションで、自分の理想のお尻を確実に作れると話題の美尻専門スタジオ「Fleurir表参道」の代表、尾崎優史さんにお話をうかがいました。

 

フルリール表参道 表参道エリア唯一の美尻づくり専門のボディメイクスタジオ。一人ひとりにあわせたオーダーメイドトレーニングと妥協のないセッションに定評があり、理想のラインを追求したい女性たちが後を絶たない。

 

スタジオは、もともと美姿勢・美脚をめざすエクササイズを主軸にスタートしています。そのため、当初は受け身のお客様が多かったそう。しかし体を美しく保つためには、弱い部分は鍛え、悪い部分は改善していかなければ結果がついてこない、そう感じてヒップ専用にリニューアルしました。

 

「しっかりトレーニングを続けられる人に来てほしかった。そして私が、お客様に満足させられる自信があったパーツがヒップでした。また1枠60分で全身にアプローチしようとすると、一つひとつがどうしても薄くなってしまう。パーツに特化することで、限られた時間を無駄にすることなく、集中ケアを可能にすることができました」

 

なぜジムに通うだけではだめなのか。パーソナルトレーニングを選ぶ女性が多くなってきたのでしょう?

 

「効く!といわれている運動をするだけではだめなんですよ。たとえば、やみくもにスクワットをしても太ももに筋肉がついてしまい、女性らしいラインからは遠ざかる例が多いんですよね。お客様の理想の体型を踏まえた上で、理論的な根拠とともに、一人ひとりに合わせたトレーニングを組み立てています」

 

 

一般のジムと違うところは「カウンセリングをしっかりやる」ところ


 

一般的なジムに比べると、「フルリール表参道」は、カウンセリングの時間が長いという特徴があるようです。お客様とじっくり話をして、希望に添えないと感じたらトレーニングしない事もあるのだとか。

 

尾崎優史さん(右)

 

「事前カウンセリングは重要ですね。大きいお尻になりたいと言っているお客様は、実は太ももが太いからお尻を大きくすることで足を細く見せたいと、実は脚が太いことに悩んでいたりします。その場合、お尻よりもまず股関節ケアが必要になってきます。カウンセリングでこういうところまで拾っていかなくては、お客様が満足する結果を導くことができません」

 

カウンセリングをしていくことで、お客様本人も気がついてない根本的原因や、改善すべきポイントが見えてくることもあるそう。本当の「なりたい体」が明確になると、お客様のやる気も続きやすいそうです。

 

 

エステサロンも真似できる美尻エクササイズを教えていただきました


 

まずは横向きに足をのばし、太ももを表裏と反転させるように回して股関節の場所を確認。この過程で痛い! と感じた部分を意識してもらうようにします。

 

【基本のエクササイズ】

 

 

横向きになり、軽く膝を曲げる。かかとをくっつけて、床から45度を目安に膝の開閉を30回繰り返す。骨盤が後傾しないように注意。

 

 

【STEP.1 梨状筋】

 

基本のエクササイズを、股関節の角度90度で繰り返す。普段使えていない人が多いお尻の下のラインを意識しながら膝の開閉を30回。

 

 

【STEP.2 中殿筋】

 

step1の姿勢から、上に来ているほうの足を斜めうしろへ。股関節に効いていることを意識しながら、足は必ずうしろの方向へ。真上に上げてしまうと、太ももがパンパンになってしまう。筋肉を収縮させる要領で、力を抜いて・反らしてを30回繰り返す。

 

 

【STEP.3 小殿筋】

 

step1の姿勢から、上に来ているほうの足を軽く開き、膝を真上の方向90度に曲げて30回アップダウン。このとき、後ろに足が倒れないように注意。

 

 

丸いお尻をつくる3つの筋肉に注目!

 

「美尻だけにフォーカスしたエクササイズは、普段あまり使われていないお尻の中の3つの筋肉を刺激します。日本人は欧米人などに比べて、そもそもお尻のサイド部分が平たんです。なので、トマトのようにぷりっとした丸みを作るには、小殿筋がポイント」

 

では、取り入れるときには、どこに気を付けるべきでしょうか?

 

「中殿筋のエクササイズは腰を痛めたり、ももの外側に筋肉がついて太くなってしまいがちなので注意が必要です。やりすぎるとお尻に段がついてしまい、美尻から遠ざかってしまいます」

 

なるほど。やりすぎは禁物ということですね。お客様へエクササイズをすすめるときには、そういったポイントも忘れずにお伝えしなくてはなりませんね。

 

「そうですね。うちのエクササイズのポイントは、お尻に優雅な丸みを作ることと、ウエストとの差を意識することの2点です。お尻は股関節と密接な関係にあるため、股関節の可動域を大きく、柔らかくほぐすだけでも脂肪がつきにくくなっていきます。スタジオでは、1 回のエクササイズ回数を30回目安にしていますが、自宅なら10回~と少なくてもOK。とにかく、続けることが大切です」

 

 

 

お客様の体をしっかり把握して美しいラインに導くのがエステティックサロンの仕事。エステでパーソナルトレーニングの需要があるのは、こういったきめこまやかな美に対する指針がしっかりとあるところなのかもしれません。ぜひ、みなさんのサロンでも検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

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