現役エステティシャンの皆さんに仕事へのこだわりや日々の過ごし方をうかがう本誌の好評連載「Esthetician File」。

10月号は「FORYOU」の荻野 亜希子さんが登場。

高校卒業後、きれいへの近道を学びたいという想いから、地元のエステティックサロンに就職。結婚・出産を機に、17年間4人の子育てをしながら専業主婦の道へ。骨格について勉強を始めたことや自身の妊娠・出産での経験から、40歳目前でプライベートサロンを開業。

①エステティシャンを志したきっかけを教えてください。

美容関係のお仕事に就きたいと考えるなかで、きれいへの近道を学ぶにはエステティックが最も適していると考えたことがきっかけです。高校卒業後、地元で人気だったエステティックサロンに就職することを決めました。自分自身の妊娠・出産の経験から、40歳目前で骨格を整える手技を学ぶことができるスクールに通い始めました。4人の子供がいると、再びエステティシャンとしてサロンに勤務することは難しいと思っていましたが、自分ができる範囲でやり始めてみようと、プライベートサロンを開業しました。

②仕事に対するこだわりを教えてください。

一番大切にしていることはカウンセリングです。大手サロンで勤務していた当時は、時間に制限があったため、なかなかカウンセリングに時間を取ることができていませんでした。しかし、サロンを開業して、実際にお客様から深く話を聞いてみると、お肌のお悩みであっても、心や体に原因があることに気づき、カウンセリングの大切さを感じました。いくらサロンでお手入れをしても、ストレスなどの根本の原因が解消できないと意味がありません。その場だけにならないように、サロンで施術した後のアフターフォローにも気をつかっています。その甲斐もあり、定期的に通ってくださるお客様も多いです。

③サロンのウリを教えてください。

お客様の肌や体を美しくすることはもちろん、人生までもを美しくすることです。当店はご紹介で来店される方や、リピーターのお客様が多いです。特にオープン当初は小さいお子様を持つママ世代のお客様が多かったのですが、今ではみなさん子育てからだんだん手が離れて、趣味を仕事にするなど、人生が輝かれていく方が増えていきました。女性の体はホルモンと共に目まぐるしく変化していきます。時には自分に自信をなくし、どうしたらいいのか分からなくなってしまうことが多々あるように感じていました。これらを解消出来るサロンになることで、自分らしく輝く女性をこれからも増やしていきたい、という想いで現在も日々精進しています。

④エステティシャンとしての強みを教えてください。

お客様の一番のお悩みと、なりたい未来の姿をじっくりとお聞きしながら、脳にダイレクトに問いかけていくカウンセリングとロジカルな施術を組み合わせ、心と体のバランスを最善の状態にもっていくことが得意です。実は、脳にも体にも“クセ”があります。こういう“クセ”があるとお客様にもしっかりお伝えして、正しい方向に矯正していくことで、理想の自分に近づいていくはずです。私は、これをベースにカウンセリングをしたり、会話に取り入れたりしながら施術しています。

⑤美の秘訣を教えてください。

常に自分の心の声に耳を傾けることです。お客様を見ていると、身体はSOSを出しているのに、本人はそれを普通だと思ってしまっている方が非常に多いです。肌や体の小さなSOSに気づいてあげられると、大きなトラブルも回避できます。自分の肌や体を毎日鏡で見て、触るだけでも、変化に気が付くことができます。お風呂で体を洗うときはタオルではなく、手ですみずみまでていねいに洗うこともオススメです！

⑥目標や夢を教えてください。

きれいな女性をたくさん増やしていくことです。健康の上にきれいは成り立ちます。もっと気軽にサロンに来てもらえるように、そして抵抗なく自分を気遣うことができる世の中にしたい、といつも思っています。病院には気軽に行くことができるのに、エステサロンはまだまだぜいたくな、特別なものというイメージが強い気がします。未病のうちにエステサロンに来ていれば、病院に行かなくても、薬を使わなくても、体の不調を整えられることをもっと多くの人に知ってほしいですね。産後の女性には特にエステサロンに通って欲しいなと思っています。