美しくなることは女性にとって楽しいこと こちらも楽しんで、愛情をもって接したい
現役エステティシャンの皆さんに仕事へのこだわりや日々の過ごし方をうかがう本誌の好評連載「Esthetician File」。
10月号ではFAVILIS結城 みのりさんが登場。
(Instagram→@minori.love.esthe)
①なぜエステティック業界に?
学生時代はいわゆるガングロギャルで、美容に関心があったわけではありませんでした。しかし、あるときふと“仕事ができる女性”になりたいと思ったんです。エステティックサロンはまさに女性が活躍する現場で、響きも雰囲気もなんだかかっこいい。きっかけはそんな理由でした。
②最初はエステティシャンとしてのスタートではなかったとか?
初めて就職したサロンでは知識も経験もない中、いきなりカウンセラーとして現場に放り出されてしまったんです。それが20年前。今思い返してもつらい日々でした。3カ月後、ほかのサロンに引き抜かれた私は、そこでゼロから美容理論や接客技術を学ぶことを決意します。カウンセリングを担当できるようになったのは20歳、施術に入れるようになったのは25歳のときです。
③その後は順調に売り上げを?
スランプはたくさんありました。大阪勤務時代には、たくさんのお客様とお話しさせていただいたのに売り上げに結びつかなかったことも……。悩んだ末、東北弁で臨むとすごくウケて、そこから売り上げも伸びたんです。一緒に笑うと警戒心が解けて、腹を割って向き合う環境が作れるみたいです。
④心がけていることは?
インストラクターだったころは取引先から“美容お笑い芸人”と呼ばれていたんです。美しくなることは女性にとって楽しいことですから、施術する側も楽しんでいることをお客様に向けて表現しています。たくさん笑い、難しいことを説明するときも面白おかしく話しています。そうしてお客様のライフスタイルを聞き出し、必要な施術を見極めるのです。
⑤プライベートの過ごし方は?
あるお客様が「『あー、楽しかった』って言って逝きたい」とおっしゃっていて、東日本大震災を経験した私はそれにすごく共感しました。いつ人生が終わってしまうかわからないから日々を楽しみたいんです。だからプライベートも仕事以上に精力的に動き回ります。たくさん笑って、たくさん食べて。そんな生活を最期まで送りたいですね。
⑥今後の目標を教えてください。
この業界は体育会系です。表向きは華やかなイメージがあるだけに、ギャップで辞めてしまう方もいらっしゃいます。しかし、私としては技術を身につけた以上、お客様に対して向き合い続け、「こうしてあげたい」という思いを持ち続けてほしいんです。誰にでもできることではありませんが、そんな“愛情あふれるエステティシャン”をたくさん育成したいです。
5年前から登山やハイキングにハマり、最近はジェットスキーに乗せてもらって海にも進出。次は空ですね。
※本記事はエステティック通信10月号より抜粋したものです。