私だからと、遠くからでも通ってくださる方がいる。そんな方々のため、いつまでもサロンを続けていきたい
現役エステティシャンの皆さんに仕事へのこだわりや日々の過ごし方をうかがう本誌の好評連載「Esthetician File」。
6月号ではR-BlooM 三谷麗奈さんが登場。
高校卒業後、タカラ・インターナショナルエステティックカレッジでエステティックの技能を学ぶ。卒業の翌年には技能五輪国際大会の日本代表(ビューティーセラピー職種)として出場。日本人エステティシャンとしては初となる銀賞受賞の快挙を達成する。現在は1日2名限定のエステティックサロン「R-BlooM」を一人で切り盛りしている。
①エステティシャンを志した一番の理由を教えてください。
昔からあらゆるアレルギー物質に反応してしまう体質ゆえ多くの制約とともに日常生活を送ってきました。花粉・動物・化学物質……挙げればキリがありません。シャンプーも毎週別のものを使っているぐらいです。その分、健康になりたいという想いも人一倍強く抱いていました。「エステティシャンならお客様に直接触れて癒やしながら、ついでに自分自身も健康になれる」。当時高校生だった私はそんなふうに考えたのです。
②サロンの強みを教えてください。
当サロンはオールハンドに特化しています。技術力は求められますが、一人ひとりの肌の特性をチェックするにはやはりオールハンドが一番です。また、同時にフェイシャルにも特化しています。年齢を重ねても、私自身が長く続けられるよう選んだ道です。
③エステティシャンになってよかったと思うことはありますか?
予約サイトで検索すると、ここ自由が丘には160軒ものサロンがあります。サイトに掲載のないサロンの存在も加味するともっと多いでしょう。それでも当店を選んでくださるのは、私に会いに来てくださっているからなんです。私がいるから新幹線に乗ってまで来てくださるし、施術後に感動して涙を流される方もいらっしゃいます。そんなふうにお客様の心を動かせるなんてうれしいじゃないですか。
④お客様を虜にする秘訣を教えてください。
お客様の肌を預かる身としては、技術力は大切です。しかし、それよりも私が大切にしているのはお客様の心に寄り添うこと。お客様が生き方・考え方を否定されない――つらいことを忘れてリラックスしていただける空間をつくり出すことに意識を注ぎます。今までのつらさも丸ごと包み込み、楽しく生きていける方法を一緒に探していくのです。
⑤ほかにお客様のためにしていることはありますか?
お客様の心をリラックスさせたりウキウキさせたりする工夫を凝らしていることでしょうか。例えば目的に応じてブレンドしたオリジナルのハーブティーを販売し、メンタルケアをサポート。カウンセリングシートにはピンク地の紙を採用し、さらにイラストまで付けています。すべてはお客様に喜んでいただきたい。その一心でやっていることです。
⑥将来の目標を教えてください。
私のポリシーとして、お客様に迷惑はかけたくありません。お客様にとっての迷惑とは、こちらの都合で施術を受けられなくなること。将来的にライフステージが進んだときでもお客様に寄り添い続けられるよう、1日2名様限定というスタイルを採っています。お客様も、家庭も、どちらも大切にしたいですから。
家族と過ごす時間も大切。たまの休みは祖母に会いに行きます。
※本記事は『エステティック通信』6月号から抜粋したものです。