かつての失敗と“オレンジ”を胸に責任感を持ってお客様と向き合う
現役エステティシャンの皆さんに仕事へのこだわりや日々の過ごし方をうかがう本誌の好評連載「Esthetician File」。
2月号ではイーネ・オランジェ吉祥寺店の山本 風花さんが登場。
国際文化理容美容専門学校国分寺校を経て、2016年4月に株式会社Mutual Growthに入社。現在はエステティシャンとしてイーネ・オランジェ吉祥寺店のリーダーを担う。
①エステティシャンを目指したきっかけはどんなことでしたか?
兄の影響でJUDY AND MARYに憧れ、高校時代にはアルバイト仲間とバンドを組んでいました。一時期は音楽学校への進学も考えるほどのめり込んでいましたが、母に「手に職をつけてほしい」と言われ、美容の道に進むことを決めました。人と関わる美容の仕事はいくつもありますが、昔から両親にマッサージすることが好きだった私は、人の肌に触れて癒したくてエステティシャンを目指すことにしたんです。
②壁にぶつかった経験はありますか?
恥ずかしながら、仕事が嫌になり、シフトが入っているのに携帯電話の電源を切って出勤せず……ということが過去に何度かありました。次に出勤したときは「よく来れたね」と呆れられたものです。そんな私も今ではリーダー。仕事に対する責任感が芽生えるまで皆さんが見守ってくださったおかげでここまで来れました。
③なぜ嫌になってしまったのでしょうか?
売り上げを追いかけることにしか意識がいかなくなってしまって、ネガティブな気持ちから抜け出せなくなりました。本来はお客様を第一に考えるべきで、そのためにスタッフが一丸となるべきです。売り上げばかりに気を取られているとそこがおろそかになってしまうんですね。
④業務中に意識していることは?
お客様のご要望とこちらのご提案がズレてしまったとします。しかし、そういう場面こそ感動を生み出す機会です。当店のテーマカラーはオレンジ。ご存知のとおり、明るくポジティブな気持ちにさせてくれる色です。私たちスタッフも“オレンジ”を体現すべく、笑顔を絶やさず、情熱を持ってお客様に接し続けます。
⑤提案力そのものを高めるためにやっていることは?
昨年、ダイエットに成功したんです。数あるダイエット法の中からいろいろ試してみて、結果的に1年間で10㎏ほど落とせました。こうした実体験を提案に組み込むと説得力が増しますので、気になった美容法はまず自分で何でも試してみることも一つの手だと思います。
⑥この仕事で叶えたい夢は?
カフェを併設したエステティックサロンをつくることです。カフェはサロン同様、人をリラックスさせる場所です。私自身、カフェめぐりを趣味にするほどカフェが好きなのですが、サロン内にそういうスペースを設けることで、サロンの可能性が広がると思ったんです。例えば彼女が施術中に、彼氏はカフェでティータイム。いつの間にか、彼氏のほうもエステに興味が湧いてくるかもしれませんよね。
イーネ・オランジェを擁する株式会社Mutual Growthの西本社長。仕事で大切な考え方を学ばせていただいています。
※本記事は『エステティック通信』2月号から抜粋したものです。