三ツ星サロンの新人エステティシャンに聞いた 「今のサロンが最高な理由」
特定非営利活動法人日本エステティック機構(以下JEO)が実施している、「エステティックサロン認証」。経済産業省発表の報告書をベースに作成した「エステティックサロン認証基準」をもとに書類審査や現地審査を実施し、クリアしたサロンに認証を付与しています。審査項目は、教育管理、技術サービスや機器の安全・衛生管理、関連法令・業界自主基準の順守など多岐にわたり、継続型サロンには49項目、非継続型サロン(都度払いサロン)には30項目の基準を定めています。認証の有効期限は3年間。更新のためには審査を受けなおす必要がありますが、お客様のサロン選びの判断材料として認証を獲得しているか否かは大きな役割を果たします。
認証を獲得しているサロンは、お客様だけでなく、働くスタッフの満足度も高いはず。そこでスタッフの視点からの「サロン選び」について迫ってみたいと思います。
星の数ほどあるエステティックサロンへの就職の基準は、どこにあったのでしょうか。また、実際に働いてみてどうだったのでしょうか。認証サロンに就職してから数年の、初々しいエステティシャンにお話をうかがう新企画です。就職活動を行なっていた記憶も新しいエステティシャンに、普段の働き方や自サロンのすばらしさについて、等身大の言葉で語っていただきました。
第1回は「三つ星」認証マークも獲得、アップルマインドが登場!
第一回目に登場していただくのは、顔の肌専門のフェイシャルエステ「アップルマインド小岩店」。関東・関西を中心に22店舗を展開しているアップルマインドのなかでも、社内技術コンテスト(2017年度)優勝、最初のサロン認証審査に合格し3年毎に実施される更新審査に3回合格して今年で認証を取得して10年となるサロンに付与される「三ツ星」認証マークも取得している、実力を誇る店舗です。
アップルマインド小岩店 東京都江戸川区西小岩1-23-17 ハセガワビル4F(JR総武線「小岩駅」より徒歩1分)
お話をうかがったのは、就職3年目の照井さんと2年目の大澤さん。さすがフェイシャルエステ専門店! と思わせるつやつやなお肌が印象的なお二人です。
右から、大澤 愛耶菜(おおさわあやな)さんと照井 智南(てるいちなみ)さん
–お二人は専門学校を卒業して初めての就職先がこちらだとうかがいました。
大澤さん そうですね。就職活動をする際に、もともとフェイシャルエステティックに興味があったので、フェイシャルに特化したお店で働きたい! という気持ちで説明会に足を運び、ここを選びました。
照井さん 私も同じくお仕事にするならフェイシャルを中心にやりたいと思っていました。通っていた専門学校の講師の方がアップルマインドで働いていたことで、フェイシャルを専門にしているお店の存在を認識しました。さらに、すごく自分の肌に合っていいなと感じる化粧品との出会いがあり、それを調べていくとここの自社化粧品に行き当たったのです。そういった出会いが重なり、ここのサロンに決めた、という感じです。
–フェイシャルに特化しているという点がかなり重要なポイントだったのですね!
照井さん はい。入社してからも自社化粧品と、機械の組み合わせによって本当にお客様の肌がきれいになっていく様子を目の当たりにしているので、そこは専門店だからこそ! と自信を持って言える部分ですし、入社してよかったなと思えるところですね。
–なるほど、フェイシャル以外にサロンでの働き方、という部分で気にしていた点などはありましたか。
照井さん もちろん、労働時間や休日日数などはほかのサロンも調べていろいろ比較しました。ここは説明会のときにも日曜日と祝日がお休みと業務についての規定がしっかり伝えられていたので、プライベートと仕事を分けて充実させられそうだなという期待もありました。実際に働きはじめても、日・祝日と平日にシフト制で一日しっかりお休みがあるので、土日が休みの友達と予定を入れることも、平日にのんびり出かけることもできるので、助かっています。
大澤さん 研修なども、俗にいう“夜練”みたいなものはなく、営業時間内に時間をとってみっちり教えていただけるのもうれしいですね。働き方、という部分ではすごくクリーンな職場だと思います。
入社前と入社後のギャップゼロ!職場にいるのが楽しい!
–決められた時間内で精一杯働く、現代社会で求められている働き方をしっかり実現されている会社なのですね。「お客様のため」とすべてをくくらずにその線引きを会社側がちゃんとやってくれることってすごく大事だと思います。職場の雰囲気はどうですか。入社前とギャップを感じるところなどはありましたか。
照井さん、大澤さん 毎日がすごく充実しているので、特にギャップに感じているところは実はなくて(笑)。
照井さん でも、いいギャップならありました。女性ばかりの職場なので、女性ならではのギスギスした空気感があるのかな、と入社前は不安に思っていたのですが、ここはまったくそのような心配がいらなかったです。スタッフと本当によい関係を築けているので、職場に行くのがすごく楽しいですね。
–人間関係は外からではわかりづらいですからね。お話をおうかがいしていて、ときどき顔を見合わせて笑うお二人の関係性はすごくよさそうだなと思っていました!
今就職活動中であったり、サロンで働きたいと思っている方々に対して、ご自身が今まで働いてきた実感をもとにアピールできるポイントはありますか?
照井さん フェイシャルが好きな方は、肌知識から施術の細かなテクニックまで、トータルエステティックをやっているところよりも確実に深い学びが得られると思います。自分が提案した化粧品や機械の組み合わせで、結果が出たとお客様に実感していただけるのが、本当にうれしい瞬間です。
大澤さん やっぱり自信をもっておすすめできる自社化粧品を扱っているところですね。機械などは当てずに化粧品だけで肌トラブルが少なくなったという実感もあるので、自身の体験談をお客様に伝えることができるのは説得力が増しますし、強みだと思います。
–ありがとうございます。では最後に、エステティックサロン認証を獲得していることで、なにか特別に感じることはありますか?
照井さん、大澤さん とくに新規のお客様にサロンを紹介するときに、エステティックサロン認証を獲得していると、安心して体験を受けていただけることが多いですね。契約率のアップにもつながっていると思います。
–認証のために日常業務の中で気をつけていることはありますか。
照井さん そうですね、衛生管理や機械の安全管理は完全に意識の中に刷り込まれているので、特別気を付けるものではなく、当たり前に気を付けるもの、という感覚です。結局は当たり前のことを着実に毎日積み重ねることなのだと思います。
新人のインタビュー内容を聞いて、先輩はどう思う?
最後に、お二人の話を踏まえて小岩店のリーダー我妻さんにもお話をうかがいました。
左端が、スーパーバイザー 我妻 由季子(あずまゆきこ)さん
–職場に来ることがすごく楽しいとお二人がおっしゃっていました。
我妻さん それはよかったです。スタッフの気持ちそのものが、お客様に反映されると思っているので、まずはスタッフが心穏やかに、楽しく働ける環境づくりを重要視しています。また、エステティックサロン認証店として、顧客はカルテでしっかりと管理し共有化に努めるなど、チェックも徹底しています。やるべきことを当たり前にやり、さらにスタッフの雰囲気がよいことで、それがお客様にも伝わり、愛されるサロンになっていくのだと思います。
取材を終えて ・・・
広々として明るい清潔感に包まれた小岩店は、本当にスタッフ同士がなかよく、若いスタッフも生き生きと働ける職場なのだろうと感じました。また、どうしてもお客様第一という考えのもと、営業時間に融通が利きすぎることもある個人サロンに比べると、その辺の線引きはかなりきっちりされているようです。社会人経験が少ない若手のエステティシャンにとって、不安材料がないような働き方は、何よりも重要だと言えそうです。
取材・文・写真 柴田彩瑛(エステティック通信編集部)