看板メニューは「ハートタッチセラピー」。 かつてコンプレックスだった大きな手で、お客様の心まで癒す
現役エステティシャンの皆さんに仕事へのこだわりや日々の過ごし方をうかがう本誌の好評連載「Esthetician File」。
9月号はアンジュ 山田 玲衣(Ray)さんが登場。
初めに進んだのは看護師の道。働くなかで、またその後育児と祖母の介護を通して、女性のライフステージにはさまざまな困難があることを実感。がんばる女性を応援したいという想いを抱き、エステサロンの開業に踏み切る。
①エステティシャンを志したきっかけは?
看護師時代、 心と体の間に密接な関係があることに気付いたのが一番のきっかけです。女性の心はホルモンバランスの影響で疲れやすいもの。心が安らげば、体もそれに従って元気になっていきます。美しく健康な人生を送っていただくため、最初はアロママッサージを行なうセラピストとしてサロンの運営を始めました。
②サロンを運営するなかで一番大変だったことは?
始めたころはお店を大きくしたいという気持ちがありました。ですが、お客様が増えていくにつれて一人ひとりに向き合う時間が減ってしまって。経営者としての夢と技術者としての理想のギャップに苦しみました。苦悩の末、最終的には自分のやりたいことを貫くために路面店から一軒家の1階へと移転してサロンの規模を縮小しました。
③移転して一番よかった点は?
お客様からは今までよりも落ち着けるようになったと好評でした。周りの目を気にせずにサロンに通えるようになってうれしいというお声も。お店という印象が薄まった分、お客様との距離が近付いて、友達や家族のような関係を築けるようになったような気がします。
④山田さんの強みは?
実は私、手がとても大きいのです。昔からコンプレックスだったのですが、 この仕事を始めてからは褒められることが増えました。私がサロンで行なうのは「ハートタッチセラピー」という独自のメニュー。お客様の体にそっとふれ、気の流れをよくすることで心身のバランスをケアする施術です。「Rayさんの手は宝物だから」と手袋をいただくこともあり、今ではすっかり自慢の手です。
⑤サロン運営で大切にしていることは?
お客様に安全と安心をお届けすることです。信条は明朗会計。無理な勧誘や物販は行なわず、コースをオススメするのも2回目のご来店以降です。初めてのお客様を施術する際は、健康状態やアレルギーのヒアリングも欠かせません。心と体の両方を癒す場ですので、余計な心配は与えたくないのです。
⑥目標や夢は?
施術を行なうだけでなく、栄養や運動の必要性についてお伝えし、お客様が実践できるようなトータルエイジングケアサロンにすることです。すでに2月から併設プライベートジムの運営にも乗り出していて、会員様数名がモニターとして続々と結果を出しています。ゆくゆくはトレーナーの主人と二人三脚で軌道に乗せていきたいと考えています。
美と健康は体の内側からも! 栄養バランスを考えた簡単レシピをつくって「食」を楽しんでいます。