個人で運営するプライベートサロンだからこそ、仕事の効率以上に真の癒しを提供したい
現役エステティシャンの皆さんに仕事へのこだわりや日々の過ごし方をうかがう本誌の好評連載「Esthetician File」。
7月号は「男女兼用脱毛&ドライヘッドスパ トレテル」の田中 あいりさんが登場。
美容部員だった母親の影響でセルフケアやスキンケアが身近な環境で育ち、美容専門学校に進む。卒業後は、フリーランスのヘアメイク、古物買取業など幅広い接客経験を積む。その後、美容脱毛サロンの開業を目指し、大手のメンズ脱毛サロンに勤務して技術を習得。ドライヘッドスパの技術も身に付けた後、2022年に東京・荻窪にて「男女兼用脱毛&ドライヘッドスパ トレテル」を開業。エステティシャン歴3年。
Instagram:https://www.instagram.com/toreteru_ogikubo_datsumou/
①エステティシャンを志したきっかけを教えてください。
脱毛サロンの独立支援をされている、ある女性オーナーとの出会いをきっかけに、大手メンズ脱毛サロンに勤務して経験を積みました。多くのお客様に施術をするなかで、ほんの少しマッサージをするだけで「気持ちよかった」と言っていただけることがあり、人の手によるケアがどれほど癒しになるかを実感しました。また、20代前半の私は、肌あれや毛穴悩みなどから美容医療に多くの時間とお金をかけるも解決には至らず、心が疲れてしまって……。同じように悩む方が安心できる場所をつくりたい、人に寄り添う美容を追求したいとエステティシャンを目指しました。
②仕事に対するこだわりを教えてください。
対処療法に頼ったり、表面的な美しさを求めるのではなく、お客様それぞれの魅力を引き出すケアを心掛けています。そのため、ていねいなカウンセリングによる根本的な提案を大切にしています。脱毛を極めていくと肌が露出して、「ここにシミがあった」「クマが気になる」と、ほかのお悩みも出てくるもの。そんなお悩みに応えられるように、皮膚の理論やお手入れをスクールでしっかりと学びました。
また、お客様に「トレテルを通して社会的なつながりを持っていただきたい」と思い、桜の季節に懇親会を開くといった、新たな試みも始めました。
③サロンのウリを教えてください。
仕事帰りにも通いやすい夜営業や月1で通えるような価格帯、肌悩みに合わせた豊富なメニューが特徴です。また、敏感肌専門エステスクールを受講して「スキンセラピスト」のディプロマをいただき、「泡ほぐし®️」というフェイシャルメニューを提供しています。デコルテから順に、お顔にふんわり優しい濃密泡をのせて筋膜を緩めていくのですが、泡をのせた感覚が新鮮なようで皆さん驚かれます。施術直後からすっきり感と透明感を感じていただけるので、多くのお客様にリピートしていただいています。脱毛×泡ほぐし®️というサロンは唯一無二だと思うので、ぜひ経験していただきたいです。
④最大のピンチを教えてください。
昨年、左足首を骨折したことです。復帰まで1カ月半ほどかかりました。骨折した日は不安で不安で、「どうしよう……」と悩み続けました。それでも、お客様から「待っています」「無理しないでくださいね」と温かい言葉をいただき、支えられました。今は無理せず続ける工夫や万が一の備えも意識しながら、心身ともに健康に働くことを大切にしています。
⑤ズバリ、美の秘訣は?
ストレスを溜めない。言いたいことは言う。無理なく美容を続けること。「がんばらなければ」と思うと、しんどくなることもあるので、むしろ「できない日があってもしょうがない」「これからまたがんばろう」と思える気持ちの方が大事だと思っています。それと、私が通っている「チョコザップ」がカラオケ付きで、ストレス発散のために一人でも行っちゃいますね。
⑥目標や夢を教えてください。
同じ理念やマインドで一緒に働いてくれる仲間を募集して、直営店として3店舗持つという目標があります。今は、そのための基盤作りをしているところなので、私の想いや考え方に「いいな」と感じてくださる方がいたら、ぜひ一度会いにきてください。技術とともに想いも一緒に育てていけたらうれしいです。次に、私も学ばせていただいた先生のメソッドの講師という仕事にも興味があって、多くのサロンさんに広めるお手伝いをしていきたいと考えています。さらに大きな夢はキティちゃんとのコラボです。子どもの頃からずっとキティちゃんが好きで、「トレテル」が法人化して、知名度が上がったらぜひコラボさせていただきたいです。
猫とモモンガと暮らしています。
二匹は完全にトムアンドジェリー状態(笑)。
家に動物がいるのは一番の癒しです。