新井さんの言葉に感動!アライタダオエクセレンス新年会
先月、2016年1月19日(火)シャルマンシーナTOKYO(東京都渋谷区)にて開催された『2016年度 株式会社アライタダオエクセレンス新年会 及び 美容研究全国新井会 講師認定式』にお邪魔しました。
新井唯夫さんは、エステティック通信本誌のインタビュー企画でもご登場いただいた、理美容業界でその名前を知らない人は居ない、アップスタイルのカリスマとして有名な美容師さんで同社代表。
この日は新年会と、美容研究全国新井会 講師認定式ということで、会には美容師の方と理美容メーカーの方が沢山参加していました。
冒頭の新井唯夫さん挨拶が、エステ業界にも通ずる所があり、また、今の美容業界の課題解決にも繋がる内容でしたので、できるだけ多くご紹介します。
以下、新井唯夫さんの挨拶内容より…
「今まで学校の技術を覚えても、3~5年のアシスタント期間で水の泡になってしまうケースが多かった。新卒で“勉強しよう”と思っている時に、いかに教えるか、今教えている技術を先輩が見直して、習得しやすいように教える事も重要だと思います。また、今のシステムが理にかなっていないならば、見直すことも必要。新卒の才能を分析し、結果を最短で得ることができます」と新井さん。
実際、昨年は、9ヶ月の講習で3人のスタイリストが誕生したそう。通常3年~5年掛かると言われている中、9ヶ月は異例の早さ。ただし〝限定スタイリスト〟としてミディアムとロングだけを担当するといいます。
その理由に関して新井さんは…
「ドライカットで背中に持ってきたラインを思い描いた形にすることは意外に簡単。しかし、街で声を掛けたカットモデルの方を綺麗にブローすると、穴が空いた情態になっていたり、ガタガタの仕上がりになっていることが多い。まずは、ラインを綺麗にカットし、その後の仕上げやスタイリングでお客様が綺麗に見えるように手を加えることで顧客満足度を上げることができます」。
「また、アシスタント時代は一所懸命勉強するのに、スタイリストになった途端勉強をしなくなるケースも多く見かけます。ミディアム・ロングに限定することで、ショートカットが切れるようになるまで、更に勉強をする。今、カットを10~12分で切れるようにしっかり訓練し指導しています。これならばカウンセリングからスタイリングまで30分で終了することができ、40分以内でお客様をお帰しすることができる。カラーや矯正も同じで、薬剤や手順、使い方を研究し、早くできれば利益が出る。美容への価値が下がっている中で、早く仕上げることで同じ金額でも利益を出すことができます。さらに、他ではできない物、結果が出るものは薬剤の値段に関わらず、高い料金をつけることができる。価値を現実のものとして進めることが大切です」
と、美容における施術料金の低価格化が進む中、サロンの生き残り方法について触れました。
また、サロンでの教育に関しても次のようにお話していました。
「サロンワークに特化した教育をスタッフに根付かせる。以前は、シャンプーはアシスタント、カットはスタイリストと分けていたものをシャンプーからカットまで全て一人営業システムに変えました。予約優先のシステムに変えた事で離れたスタッフも居ましたが、お客様を思うスタッフが残ってくれたと思います」。
「次に掃除。溝や角も綺麗にするよう細かい所から教えることで、お客様のバッグやコートをお預かりする際にも床に摺らないようになど扱いが丁寧になる。社長の前だけではなくて、自分の為・お客様の為に「自分を律する」ことが大切です。これを全国のみなさんにも教えて行きたいと思います。今年は、ヘアセットに特化した多店舗展開しているサロンにも教育に行きます。今までのものに囚われず、時代に合わせてどんどん変えて行く。昨年トリートメント改革をしました。今年はそういった改革に取り組んで行きたい」と昨今の理美容業界の流れと今年の抱負を述べられました。
エステティック業界においても、改革の時代に突入していると思います。新井先生の柔軟で革新的な考え方は、今のエステティック業界にも必要ではないでしょうか。
●エステティック通信 新井先生インタビュー記事は http://bhn.jp/interview/181 からお読みいただけます。