生プラセンタの実力を知る「細胞から学ぶ皮膚学・化粧品学」セミナーレポ
2019年3月11日(月)、話題の生プラセンタを商品化した株式会社ピア・ハートが主催する「最新プラセンタ&ヒト幹細胞事情」の勉強会と商品発表にうかがってきました。
会場は東京・渋谷にある同社のセミナールーム。机にそろえられた資料とピカピカのホワイトボードを見た瞬間、心地よい緊張感が満ちてきてテンションが上がる! 何だかやる気が湧いてきました。
「自分の言葉で説明することの大切さ」をレクチャー
第一部は特別講師・福場美知留先生(一般社団法人アロマ・リンパセラピスト協会会長、日本プラセンタ研究会副理事長)による、細胞レベルからの生理解剖学。何だかむずかしそうなテーマですが、要は「理論に基づいた科学的根拠をベースに、正しい知識で体を理解しましょう!」ということ。
疑問に感じたことを簡単にインターネットで調べられる時代だからこそ、「エステティシャンが正しい情報を自分の言葉で語り、お客様に伝えていくこと」の重要性をレクチャーしていただきました。
「お客様に信頼してもらい、良好な関係性を築くこと」はエステティシャンにとって大切なことであり、サロン経営にも必要だということですね。
そんな関係性を築くために、まずはエステティックの効果を実感してもらいたいもの。そのために必要な基本条件として「代謝を上げるという意味を正しく理解しましょう」と福場先生。
筋肉を増やせば代謝が上がるのはもちろんのこと、実は「ミトコンドリア」を増やすことが最も重要だそう。細胞はミトコンドリアの中で作用するので、単純に細胞を生まれ変わらせることが代謝アップにつながるということなのだとか。
そんな代謝アップのために必要な条件は、以下のようなもの。
・36.5~37℃まで体温を上げること
・22~2時までのゴールデンタイムを含んだ睡眠
理由としては、「体温を上げることで、動脈血液に含まれる赤血球とブドウ糖が37兆個ある人間の細胞にしっかり届き、細胞が活性化するから」「ゴールデンタイムと呼ばれる22~2時の間に成長ホルモンが賦活し、細胞が生まれ変わるから」などなど…。GTに睡眠を取らないと、代謝が約13%、免疫力が約30%低下するというから驚きです。なんとなく基礎体温を上げたりGTに睡眠をとらなければならないことは知っていますが、なかなか実行に移せないもの。こうして理論的に説明されると、「少しでも生活を改善することは、確実に体の変化につながるのだ」と納得しますよね。
だから、エステティックの効果を実感してもらうためにも、上の条件をお客様にお伝えしなければならない、ということなのです。
参加者は福場先生の解説を聞きながら大きくうなずき、メモにペンを走らせていて。日々のお仕事に直結した内容だからか、とても熱心です!
みずみずしい肌 に欠かせない3要素をわかりやすく解説
次に、先の3つを意識することで実現しやすくなる、みずみずしい肌に欠かせない要素についても、ていねいに説明していただきました。
具体的には、
①汗と皮脂
②角質細胞
③セラミド
この3つにわけられます。
たとえば、①は皮脂膜を作って肌をガードしてくれることや、②の40%はNMF(天然保湿因子)で構成されていて、うるおいの実感に大切ということ、③はもともと細胞膜にある脂質で角質を作り、外部の刺激から肌を守っていることなど、ポイントを絞り込んだ解説に目からウロコ!でした。
参加者のうなずきも、こころなし大きくなったように感じられました。セミナーがいい意味でヒートアップしている感じですね。
さらには、今回のキーワードの1つでもある各種のGF(成長因子)の説明から、それらを豊富に含んでいるプラセンタに「なぜ今、着目するのか」といった理由を伝えていただきました。
ぼんやりとわかっているつもりでしたが、着目する理由を聞かせていただくと、やっぱり各種のGFがお肌のコンディションにはとても大切なんだなということが、改めて実感できました。
それにしても、細胞レベルから肌を理解することって、本当に説得力があります。一所懸命勉強して、プロのエステティシャンとして、お客様にきちんと説明できるようにならなければと、参加者のみなさんは気持ちを新たにしたのではないでしょうか。
プラセンタに秘められた驚異の能力って?
しばしの休憩をはさんで、第二部の商品発表へ。
商品発表は同社社長の吉川ひさ子さんが担当し、プラセンタ(=胎盤)の驚異的な能力を解説してくれました。さすが、スキンケア製品を扱っている会社の代表です。お若くてきれいな姿に、製品の効果に対する説得力を感じますね。
さて、プラセンタに秘められた驚異的な能力ですが、
①細胞分裂のスピードを上げる
例えば、受精卵のときは10μだった細胞が約10か月後には3,000gの胎児に育つほどの成長力を持つので、その効果として高い修復力を持つ
②毛細血管の再生
造血と血管新生の作用によって、途絶えていた毛細血管を再生させる能力を持つ
③理想的な栄養
体に必要なものをすべて摂取できる栄養素の宝庫であり、理想的な栄養バランスを持つ
といったポイントが説明されました。
動物性プラセンタへのこだわりに「納得」の理由
さらに『OUBI生ピュアセンタ』は、製品のこだわりとして「動物性プラセンタのみに含まれる成長スピードの速いGFを重要視し、高い安全性と品質管理をクリアした国内の契約農家で育てられた健康で衛生的な豚の胎盤のみを使用している」ことが解説され、補足として生プラセンタの定義や、含まれるGF量などの解説もありました。
説明を聞きながら、実際に製品を肌で試し、浸透具合などを確認。
吉川社長のおっしゃるように、SPF(無菌)豚から取ったプラセンタは独特なにおいがなく、ほぼ無臭でした!これなら施術時もお客様が不快な思いをしなさそうです。
13時に始まった勉強会と商品発表は、終わってみれば16時。とっても濃い3時間でしたが、今まで曖昧だったことがちょっとクリアになった感じがして、明日からのお仕事、ふつふつとやる気が湧いてきたのでした。
取材・文 柴田彩瑛(エステティック通信編集部)