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東洋新薬「三相乳化技術」が有効成分を浸透

業界ニュース -

健康食品・化粧品の総合受託(ODM)メーカーの株式会社東洋新薬(代表取締役 服部利光)は、三相乳化技術を用いた化粧品に、有効成分の皮膚浸透性および、 角層細胞間脂質モデルとの馴染みを良くする作用を確認し、日本薬剤学会第30年会において発表した。

<「三相乳化技術」とは >
三相乳化技術(注1.)は、 従来用いられてきた界面活性剤の化学的作用による乳化ではなく、柔らかい親水性ナノ粒子の物理的作用(ファンデルワールス引力)を利用した新しい乳化技術。
東洋新薬
同社はこれまでに、三相乳化技術ならではの特徴・強みを生かして、界面活性剤フリーで肌に優しい基礎化粧品、みずみずしい感触とクリーム級の保湿力を兼ね備えたクリームインジェル、耐水耐汗性に優れる日焼け止めやハンドクリームなどへと応用展開してきた。

<研究の背景>
皮膚の最外層である角層は、角質細胞と細胞同士を接着してはがれにくくしている角層細胞間脂質(以下、「細胞間脂質」)が存在し、外部刺激から肌を守る重要なバリア機能の一部を担っている(図1)。従って、化粧品中に配合された有効成分を皮膚内部へ浸透させるには、このバリア機能が壁となる。

一般的に、有効成分の浸透を促進するために、肌の油分にも水分にも馴染みやすい界面活性剤やエタノールなどを配合する方法があるが、配合バランスが悪いと肌のバリア機能を壊してしまう可能性がある。そのため、肌のバリア機能の役割を果たす角層に負担をかけず、皮膚内部へと有効成分を浸透させることは化粧品業界の重要な課題の1つであり、これまで数多くの研究がなされてきた。

今回同社が城西大学 徳留嘉寛 教授との共同研究で、三相乳化技術を用いた化粧品は
【1】有効成分を皮膚に浸透させ、油の量でその浸透量をコントロールできる可能性があること
【2】細胞間脂質モデルを壊さず良好に融合する(馴染む)こと
を確認し、日本薬剤学会第30年会において発表した。

図1は下記画像参照。
図1

●参考リンク 東洋新薬ホームページ