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ヤーマンとシャリオンの革新的プロジェクトに注目

アナリストコラム -

エステティック業界でよくあるのが「製品は良いのに、なかなか広まらない」という声。とても残念なケースです・・・。私は、広まらない理由の一つに「ブランディング不足」があると思うんです。

 

 

「綺麗になりたい」という夢を叶えるのが美容業界の意義。うちはBtoBだから、メーカーだから、といって、技術者だけにアピールするだけでは、なかなか広がりません。

 

注目すべきなのは、夢をかなえるためにサロンに通ってくださるお客様!エステでより輝く美肌・美BODYを手に入れる近道は、技術者の施術と、お客様の頑張る気持ちの両方があることが大前提。お客様のモチベーションは、施術者とサロンにまかせるのではなく、製品を提供する企業も応援してほしい!見える形でアピールすることは、ぜひお願いしたいことです。これがエステの世界を信頼する=安心が生まれて心配なくがんばれる、お客様のモチベーションにつながると思うんですよね。

 

今回は、そんな応援活動=ブランディング活動をしている企業さんの2例を取り上げたいと思います!

 

 

■この人に近づきたい!憧れを実体化するシャリオンの「BEST SHINIST AWARD 2018」


 

ネイルクイーン・ベストジーニストなど、〇〇が似合う芸能人を表彰する「アワード」は、ぼんやりした目標を「芸能人」という形で実体化するにはうってつけ。この「アワード」形式のブランディングを行なっているのが、株式会社シャリオンです。

 

株式会社シャリオン(東京都港区、代表取締役 角田哲平)は、セルフホワイトニング機器などのオーラルケア商品を展開するメーカー。そのシャリオンが主催している「BEST SHINIST AWARD(ベストシャイニストアワード)」は、美しく健康的な歯から世の中に笑顔と幸せがあふれかえることをめざし、オーラルケアの正しい理解を伝えようと企画されました。

 

 

2018年度の受賞者は、サッカー日本代表の監督として2018FIFAワールドカップ ロシア大会でベスト16の功績を残し国民に感動を与えた西野朗さん。映画・ドラマ・バラエティーをはじめ女優・タレントとして活躍し、どのジャンルにおいても爽やかで素敵な笑顔で輝いている足立梨花さん。元気キャラとしてバラエティを中心にいつも全力でまわりを笑顔にしてくれる鈴木奈々さんの3名。

 

 

芸能人と見まごう素敵なルックス(永山調べ)で、真っ白な歯が印象的な代表取締役角田氏は、授賞式冒頭の挨拶で

 

「本アワードの開催背景として、定期的に歯医者に行く日本人はたったの2.7%です。世界から見て日本はオーラルケアの意識が低いことが挙げられます。受賞した3名は、たくさんの意味で日本を笑顔にしていただいている方々。本アワードを通して日本を笑顔でいっぱいにしていきたい」

 

と決意を表明、大きな拍手が沸き起こりました。

 

 

デイリーケアの指導こそ、エステティシャンがやってほしい!

 

個人的に、オーラルケアは口の中のエステと呼んでもいいんじゃないかと思います。見た目を整えて美しくするのは、専門家、特に美にこだわって施術できるエステティシャンの仕事。BEST SHINIST AWARDなどで一般的にオーラルケアが広まれば、エステやネイルサロンでも「なにがいちばんいい?」と、相談を受けるかもしれません。今のうちから、サロンも注目すべきかもしれませんよ。

 

 

■商品宣伝ナシ!「美しい人生」を表現するヤーマンのCM


“和”を重んずる日本人は、「知らないメーカーよりも知っているメーカー」と、多勢に同調する国民性があります。この点から見ると、認知されている、ということが製品力や企業力を育てる強みになってくるのでは。

 

そこに取り組みはじめたのが、設立40周年を迎えた美容機器メーカー、ヤーマン株式会社(東京都江東区、代表取締役社長 山﨑貴三代)。同社初の企業ブランディングCM「ヤーマン企業広告 美しい人生篇」を、2018年11月12日(月)より関東・東海・広島エリアで放映しています。

 

 

CMは、小さな女の子から大人の女性まで、「きれいになりたい」言動や、美を追い求める姿がたくさん出てきます。女性の人生のなかで、より高い美を願う象徴的なシーン、といったほうがしっくり来るかも。

 

お母さんの鏡台でメイク用品を触る女の子、(おそらく男の子の家の前で)彼が現れる前に素早くリップクリームを塗る女の子、通りすがりに窓ガラスに映った自分を見つめる女性。身に覚えがあることばかりじゃないですか?

 

 

美しくなりたい気持ちは女性なら標準装備。それを思い出させてくれる

 

女性たちの心に寄り添い、美容家電で美の願いをかなえていく。このヤーマンの企業メッセージを伝えるストーリーは、優しく温かなトーンで綴られた映画のような美しい情景描写ばかり。「セルフケア頑張ろう!」と思わさる素敵な映像です。ぜひみなさんも見てください!

 

このCMを見たあとに、施術ルームや家電ショップでヤーマンのロゴを発見したら、「これでもっときれいになりたい、がんばろう」って思っちゃいますよね。モチベーションUP間違いナシです。企業側がこうしてお客様を応援しているのですから、施術を提供するエステティシャンやサロンもひとがんばりしなくてはなりませんね!

 

CMは、ヤーマンのコーポレートサイトでも公開中。

https://corporate.ya-man.com/company-info/advertising

 

企業だけでなく、お客様とダイレクトにやりとりしているサロンやエステティシャン個人も、SNSを通じてまだ見ぬお客様たちに向けたブランディングやアピールができる時代。企業の応援を無駄にせず生かすためにも、私たちも活動していきたいですね。みんなでエステ業界を盛り上げていきましょう!

 


取材・文 永山泰子(美容経済新聞社)
関連サイト 
ヤーマン株式会社 https://www.ya-man.com/corporate/
株式会社シャリオン https://charion.co.jp/