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「第15回 国際健康美学会 学術教育研修会」開催

業界ニュース -

 

特定非営利活動法人 国際健康美学会(東京都中央区、理事長 村山静江)は、2018年9月1日(土)に今回で15回目の開催となる『国際健康美学会 学術教育研修会』を開催した。

この研修会は「健康で美しく安心して暮らせる社会の実現」を願い、年に一度開催されている。

 

村山静江理事長

 

開催の挨拶のなかで村山理事長は、2018年度の研究会テーマとしてかかげた“美意識で輝く人生~健康美で前向きな生活~”に関して

 

「自分の人生をどのように意識づけるかによって“生き方”は大きく違ってきます。“美意識”はポジティブな感情、しなやかな回復力と訳されているレジリエンスなどに深く関わっています。日本が直面している高齢化社会において、健康で元気な美しく輝いた人生、前向きな生活を送れてこそ、心と体の健康といえるのではないでしょうか」

 

と、高齢化が進む現代だからこその“美意識”の大切さを伝えた。

 

■5名の講師を迎え、会場は超満員!


 

この日は、医療や理美容、エステティックと美に関わるさまざまな業界で活躍する5名を講師に迎えての講演が行なわれ、「年齢や性別を超えた美意識の大切さ」について、研究結果を交えつつわかりやすく伝えられた。

 

なかでも、TLCクリニック院長 富田由里氏による「美容外科とエステティックとの関係性~よりよい健康美をめざしていくため~」の講演内容には注目が集まった。

 

富田由里氏

 

現在、脱毛やフォトフェイシャルなどは、機器の違いはあれど美容医療とエステティックサロンの双方で行なわれているメニューも多く、世間的には非常に近いように思われている。しかし富田氏は、施術内容・カウンセリング内容を細かく比較。すると、医療とエステティックの明確な違いが浮き彫りになったという。

 

 

■病的に太ってしまった方には、医療機関の受診をすすめる必要があることも


たとえば、「顔を小さく見せたい」という悩みに対し、医療では気になるアゴの筋肉をボトックス注射で小さく・・・というように“気になる部分のみ”にアプローチするのに対し、エステティックでは顔はもとよりヘッドからデコルテなど“顔全体”にアプローチする。

また、痩身メニューに関しても、医療では注射やメスを入れ脂肪吸引・脂肪溶解のほか、脳に直接作用し食欲を感じさせない薬を処方するなど、副作用がともなうハードな内容になるが、エスティックサロンでは、生活習慣から太った経緯、食事内容などをしっかり見直し施術だけではない「根本原因」へアプローチすることが多い。

 

特に意外だったのが、医学部では食事や栄養の授業がほとんど行なわれないという点。ビタミンCの化学式は書けても、どの野菜に多く含まれているのか、どんな調理をするとビタミンCをより多く摂取することができるのかなど、エステティシャンでは“常識”ともいえるような知識を美容医療の関係者は持ち合わせていない。

このような点から富田氏は「サロンを訪れるユーザーは、これらの違いをしっかりと認識し、デメリットも含めて賢く選択する必要がある。また、病的に太ってしまった方がエステティックサロンを訪れた際には、時には医療機関の受診をすすめる必要がある」とサロンと医療との新たな関係性を説いた。

会場では、富田氏の匠な話術に笑いが起きつつも、サロンカウンセリングで使用できる講演内容に対し、メモを取る姿が多く見られた。

次回も、『国際健康美学会 学術教育研修会』同時期に開催予定。

 


お問い合わせ 特定非営利活動法人 国際健康美学会

http://www.iscohb.or.jp