化粧品を通じて「健康美」の喜び・価値を共有したい
100年続く一流企業をめざし、本物を追求し続けるフェースグループ。新時代への一歩を踏み出した昨年、改めて策定した理念・想いとは？
エステティック通信2019年2月号より抜粋
小島 真一 株式会社フェースビューティ フェースグループCEO
1996年株式会社フェースコスメティックス入社、2006年に株式会社フェースビューティ代表取締役社長に就任。「FAITH＝誠実」を掲げ、お客様はもちろん、製品や従業員、そして自分に対してもつねに誠実な対応を心がけ、真の美しさの実現を追求している。
新体制のもとで踏み出した創業100年への第一歩
–2017年の創業30周年を経ての一年、御社にとってはトピックスの多い年になりましたね。
小島CEO 2018年の2月、先代から事業のすべてを受け継ぎ、フェースグループCEOとして就任いたしました。この節目を機に「100年続く一流企業をめざして」という経営ビジョン、そしてそのビジョンを実現するための行動指針を掲げ、全社一丸となって歩み出したところです。
時代のふるいにかかっても落とされることのない、100年続く本物の企業となるためには、私は二つの視点・価値観が必要不可欠だと考えています。一つには、過去の努力、創業者や先人たちの努力、そしてすべての出会いに感謝し、そのうえで次のステージに向かって誠実に向き合っていこうという心。もう一つは、かかわるすべての人が、一つの目標に向かって同じことを感じ、同じ判断、行動ができるよう価値観を共有することです。そしてその価値観の判断基準は、人ではなく、それに向かって歩いていくという理念でなくてはならないとも思っています。私も、そして今いる社員もいつかは会社を去る日が来ます。その時が訪れても、理念に基づいた価値観とともにバトンをつなぐことができれば、永続企業としての道もおのずと開けるものではないでしょうか。
–どのような価値観の共有をめざしておられるのでしょうか。
小島CEO まずは感謝の気持ちを忘れずに思いやりの心を持つ、利他の心。次に周囲との調和を取り、お互いに切磋琢磨する中でどう行動するかを考える自律、そして自分が体験して得た感動を語り、共感を生み出すこと。この３つの価値観の共有が重要だと考えています。一流の会社となるためには、一人ひとりが成長し、一流にならなくてはなりません。目標とするビジョンのためにどう生きるか、そして何をすべきかを考え、行動し、その体験を自分の口で語り、共感を生み出す。こうした理念を掲げることで、会社内はもちろん、かかわるすべての方々と一丸となり、ともに新たな時代を築いていきたいですね。
直営店を発信基地とし、共感の輪を広げていきたい
–エステティック業界で今後も繁栄し続けるにはどのような働きかけが重要だとお考えですか？
小島CEO 当社は今、国内11店舗の直営店運営のほか、新たな市場への拡大として、海外への進出にも取り組んでいます。まさに今、入念な種まきのおかげか中国市場で芽が出はじめ、おかげさまでその活動の幅も少しずつ広がりを見せています。
とはいえ、やはり弊社の軸となるのは直営店でスタッフが一人ひとりのお客様と向き合い、確かな肌結果へと導くことであり、ありがとう といっていただける、その一連のノウハウや実績にあります。今、エステティック業界は新たな商材・サービスが登場しては消えていく、非常に混沌とした状況に置かれていますが、その中で選ばれ、永続する企業となるためには、やはりお客様と顔を合わせ、自分の肌が変わった、美しくなった体験談をみずからの言葉で伝え、共感の輪を広げることが大切になります。そして、製品をただ売るのではなく、スキンケアによって健康美へと導くための習慣づけや、自分への投資意識を高めていきたい。売上はそうした取り組みの延長に、おのずとついてくるものだと思うのです。
–その共感の輪を広げるための取り組みが鍵となりそうですね。
小島CEO そうですね。理念や行動指針を共有し、体制が変わった今だからこそ、直営店を情報発信基地とした新たな展開も考えています。製品を使ってお客様に喜んでいただき、それが紹介という新たな集客につながるという、これまで作り上げてきたノウハウをパッケージにして導入サロン様にご提供するなど、フランチャイズのようなお手伝いができる場も増やしていけたらと思っています。そのためにも、導入サロンのオーナー様に「肌が変わった」「きれいになった」という感動を体験していただきたい。そのための働きかけにも今後は力を入れていきたいと思っています。
今は、高品質であっても高価な化粧品は敬遠されがちとの声も聞かれます。そういう時代だからこそ、製品の品質のみならず、いかに価値を創造し、多くの人から必要とされる企業になるかが、今後の美容業界を生き抜く鍵になると思っています。新たな理念・行動指針のもと、歩み始めた弊社の未来にぜひご期待ください。
