世界に通用する人材を育成し、日本クオリティを世に発信する
今、アジアで日本の美容技術が求められている。やるべきことは、日本クオリティの代表にふさわしいエステティシャンの輩出、という松谷常務にお話をうかがいました。
エステティック通信2019年2月号より抜粋
松谷 圭 ベレガ株式会社 常務取締役
大学卒業後、大手エステサロンに入社。教育部に配属されるも営業力を評価され、トップカウンセラー、統轄マネージャーまで登り詰める。1995年ベレガ株式会社に入社し、現在INFAスクール梅田校校長も兼務し、美容業界の発展に尽力する。
美容のプロに必要なのは自己プロデュース能力
–美容業界に限らず芸能界でも高く評価されている御社ですが、2018年はどのような年でしたか？
松谷常務 おかげさまで、著名人の方々やヘアメイクアーティストの方などから好評をいただきました。弊社はメーカーとしての顔も持っておりまして、弊社がリリースしている美顔器『セルキュア4Tplus４』は、1台で4つのトリートメントが行なえます。サロン施術のコースの一部としても使用できますし、本格ホームケアアイテムとしても活用していただけます。そのスタイルが好評で、多くのTV番組や女性誌、SNSなどで紹介していただくこともできました。サロン、スクール、自社製品、ともに非常に充実した年になったと思います。美意識が高い皆様に信頼していただけていることは、弊社にとってこれ以上にない自信となっております。
–信頼されている理由はどこにあると思われますか？
松谷常務 お客様ご自身で美しさを継続する方法、つまり、自宅で続けられる効果の高いホームケアの方法を徹底してお伝えしているからだと思っております。サロンで施術した時だけ美しくなっても、それが続かないのでは意味がありません。弊社は、お客様にエステを卒業していただくことを最終目標にしているのです。いつまでも美しくいられるように、お客様には、自分自身をプロデュースして、美しさを持続できる人になっていただく。スタッフがめざしているのはそのレベルです。
–そのためには、エステティシャンにはかなり高いスキルが要求されるのでは？
松谷常務 そうですね。ハイレベルな教育が必要になってきます。弊社は、INFAＩ（国際エステティック連盟）に認
定されている日本校として、INFAスクール梅田校を開校しているのですが、そこでEUエステティック上級資格委員会の指導のもと、世界に通用するエステティシャンを輩出しています。手技や美容の知識だけではなく、体の仕組みや栄養面の知識も身につけていただけるように指導しています。ですから、弊社のエステティシャンは皆、自己プロデュースを高いレベルで行なえる者ばかり。しかし、オフにはお酒も嗜みますし、時には夜更かしを楽しむことも。それでも肌や体の状態を健康的に美しく維持しているのは、美と健康における盤石な知識があるからです。それがお客様からの信頼につながっているのだと思います。
講師レベルの人材を育成し日本クオリティを世界へ
–昨年は中国でのゼミも行なったとお聞きしましたが、いかがでしたか？
松谷常務 ゼミでは講師を務めましたが、中国では今、日本の美容技術がとても求められていると実感しました。おもてなしの心、優しい手技、余韻の残る所作、香りや音楽などの空間作り。さらに正しい知識、サロンの立地的な環境についても、すべてにおいて日本のクオリティは一流だと認識されています。中国では、雑多な飲食店のすぐとなりに、高級なエステサロンが佇んでいたりすることもあります。けれど日本のエステサロンは、周囲の環境までを含めて、非日常の空間を演出します。その姿勢は、美容先進国のヨーロッパにも劣らぬレベルだと感じました。2019年は、この中国ゼミを皮切りに、世界に日本品質を発信していきたいと思っております。
–具体的には、どのようなことを考えていらっしゃいますか？
松谷常務 中国ゼミの開催回数をさらに充実させ、日本クオリティを伝える場を増やそうとしています。そして、その実現のため、世界に通用する人材育成が急務だと考えます。ですが焦りになっては本末転倒。美しくなるためには、自分自身が楽しめなくてはなりません。ワクワクする気持ちを忘れずにミッションに取り組みたいと思います。
–それはエステティック業界の発展にもつながっていきそうですね！
松谷常務 ありがとうございます。日本人は、学習意欲、向上心、探究心に優れています。しかし、日本のエステティシャンの多くの方に共通している欠点があります。それは積極性。遠慮がちなんですね。とても素晴らしい部分でもありますが、もっと自信を持って自分の力を存分に発揮していただきたいと常々感じています。そういった対人における自己プロデュース教育も含め、今年はINFAスクールでの人材育成に尽力したいですね。
