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再生医療・栄養医学など医学面も充実。内面美容医学財団の第一回総会に200名

業界ニュース -

一般財団法人内面美容医学財団(東京都港区、理事長 松山 夕稀己)は、2018年12月3日(月)財団初となる『医学財団総会』をTKPガーテンシティにて開催した。

 



総会には、全国から約200名の会員が参加。美容や健康関連のプロに、医学レベル・学術レベルでインナーケアを学んで欲しい との思いから、今年1月に設立された同財団。約1年が過ぎた現在は、美容家・治療家・ヘア業界・スポーツ関係など、多くの方の賛同と協力があり、活発な活動を行なっている。

 

佐々木広行副理事長

 

冒頭の挨拶のなかで、佐々木広行副理事長は

 

「1年間、わーっと走って来たので、改善していかなければならない点が沢山あると思う。このような皆さんが集まる場で、ざっくばらんに意見を交換したい。また、今年は大阪でもインストラクター講座を開催することができた。来年は皆さんの力を借りてさらに広めて行きたい」

 

と第一回総会への想いを伝えた。

 


総会では、事業活動報告に続き、各部の活動報告が行なわれた。報告によると、今年、公認ファスティングカウンセラーを取得したのは679名、これまでに延べ3,210名のカウンセラーが誕生している。また、講師としてスクール運営が行なえる公認プロフェッショナルインストラクター は419名。さらに、今年スタートした 妊活マイスター も119名(うち男性6名)が受講と順調に伸びてきている。今後は、東北や九州など各地方での活動も行なっていく予定だ。

 

 

幹細胞やES細胞の基礎知識と医療での活用事例など医師の講演も



活動報告に続き、2名の医師による学術講演がスタート。
はじめに、同財団 学術理事でグランプロクリニック銀座 理事でもある日比野佐和子氏より「再生医療について」と題した講演が行なわれた。

 

日比野佐和子医師

 


日比野医師は、今では再生医療やアンチエイジング療法で第一線を走る研究者で、さらに、実年齢にはとても見えない美貌から、エイジングケアのカリスマ医師としてメディアでも活躍しているが、実は眼科の医師だったという。

しかし、もともと興味があったアンチエイジング医療を研究。ある時、取材で撮影した写真を見て、自分が太っていることに気付き、「美に関する仕事をしているのにこれではいけない」と、食事から見直しを始めた。さらに、鍼灸師の資格を取得したり、アロマスクールに通ったりと、医療に留まらず美容を追及。現在、INFAの講師も務めているという異色の経歴を持つ。

現在は、幹細胞を使用した治療を多く行なっていることから、幹細胞やES細胞の基礎知識と医療での活用事例を紹介。その他にも化粧品に使用されている、幹細胞培養上清液とプラセンタとの違いなどについても紹介された。

 

 

オーソモレキュラー医学についての講演も



次に、国際オーソモレキュラー医学会会長で一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会 代表理事 柳澤厚生医師による「オーソモレキュラーとビタミンC」に感する学術講演が行なわれた。

オーソモレキュラー医学とは、2度のノーベル賞を受賞したアメリカのライナス・ボーリング博士が1968年に提唱。ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養素を分子レベルで適切な量で投与し、病気の予防・治療をする医学。

現在、病気になったら医薬品に頼る、というのが当たり前になっているけれど「その前にやることがあるでしょ?」と柳澤医師。本来人間が持つホメオスタシスを高める栄養療法として「まずは食から」見直すことを研究・提案している。

 

その1例として、ビタミンC摂取による栄養医学のエビデンスを紹介。チリで毎年10日間の合宿を行なう学生を対象に検証行なった例が上げられた。その方法は、風邪の症状が見られる生徒に初年度は薬、次の年はビタミンCを与え、2年越しで検証。すると、薬を与えた年は、風邪の症状を訴える生徒の増減が見られたが、ビタミンCを与えた年には、風邪症状は徐々に減少し、後半にはゼロになったという。そのほかの症例に関しても、具体的な数字を上げて紹介した。

 


 

総会では、ほかにも「コンセプトサロンのカウンセリング術」などの成功事例発表や、先月銀座にオープンしたグランプロクリニックとの提携制度の紹介など、11ものプログラムが行なわれ、学びの多い総会となった。

 

 


取材・文 永山泰子(美容経済新聞社)
お問い合わせ先 一般財団法人内面美容医学財団
https://ibmf.jp/