クールエステティックの哲学を国内外へ広めたい
サロン経営を柱に国内外で幅広い事業を手掛けているクールプロジェクト。クール流エステの真髄と今後の展望を、茂藤CEOにうかがいました。
エステティック通信2019年2月号より抜粋
茂藤 雅彦 株式会社クールプロジェクト 代表取締役CEO
1966年石川県生まれ。地元の大学(薬学部)を経て、医療機器販売会社、大手外資系保険会社勤務後、株式会社クールプロジェクトを設立。主宰するサロンオーナーのためのエステ経営学び塾「茂藤塾」は各方面から話題を集めている。
現場に即した研修で学ぶクール式エステの真髄
–2018年も海外からの研修の受け入れや美容製品の開発・販売など、海外向け事業が大変好調だったとうかがいました。
茂藤CEO そうですね。弊社は今、北陸3県7店舗を運営するエステ事業部を軸に、8つの事業部を展開しています。なかでも海外向け事業は、近年著しい成長を遂げ、2018年も中国をはじめアジア各国から「クール式エステを学びたい!」と多くの方が来日され、弊社の富山研修センターなどでその極意を学ばれました。
こうした人気の理由は、われわれが提供している研修が、単に技術やおもてなしの心だけでなく、実際に売上もお客様満足度もトップクラスの実績を誇るクールエステティックの日常を体験できることにあります。富山の研修センターには、87坪の広さを誇るリアル店舗があり、お客様のお出迎えからお見送りまでをより実践的に学ぶことができます。また、研修センター近くにある営業店舗の富山店で行なわれている朝礼を体験することで、理念を共有し、スタッフ間で意識を高めあうことの大切さを学び、それを母国に持ち帰って、実際に自身のサロンに取り入れて実践していると聞いています。
一般的な経営論を学ぶだけで成功できるほど、エステサロンの運営は簡単なものではありません。実際に成功実績があるサロンが「本当に実践していること」に触れられる。それが弊社研修の最大の強みであり、選ばれる理由ではないでしょうか。
–今後もクール流エステティックの海外進出がいっそう加速していくことになりそうですね。
茂藤CEO 2019年は、中国国内にクールエステティックのFC店が6店舗オープンする予定となっています。また、増え続ける研修参加希望に応えると同時に、ビザなどの関係で来日することが難しい方に向け、月に1~2回、中国・蘇州にスタッフを派遣して研修も開催しています。さらに日本だけでなく中国国内でも高い知名度と人気を誇る高橋ミカ先生から直々に技術を学ぶことができるような新たな企画・仕掛けも展開。それにより弊社の研修への興味・関心もさらに高まったように感じます。今後もFC店、そして国内外での研修を軸に、海外からのさまざまなニーズにお応えし、日本発の優れた技術と心、そして高品質な美容アイテムをお届けしたいと思っています。
茂藤塾のさらなる充実で業界を担う人材育成に貢献
–国内サロンに向けてはどのような展開・取り組みを計画されていらっしゃいますか?
茂藤CEO 国内サロンに向けては、今後も引き続きEコマース事業部を通じての新製品のご提案、そしてコンサルティング事業部が手掛ける人材教育を中心に展開していく予定です。
そして昨年からは弊社サロンで数年働き、その後地元などでのFC開店を支援する「クールエステ塾」も開講、今後はこの塾から国内FC店を展開していきたいと考えています。また、ご好評いただいているサロンオーナーのための「茂藤塾」の参加希望者も年々増え続け、塾生サロンの2018年の売上は前年比13茂藤塾のさらなる充実で業界を担う人材育成に貢献0%もの伸び率を記録しています。
茂藤塾で私がお伝えしているのは、いかに企業文化を作っていくべきか、社員のやる気を引き出す評価システムとは? など、私自身が実践し、実績を上げてきたことばかり。今後はその内容に、大脳生理学と心理学に基づき研究・確立した、脳から心を鍛えるメンタルトレーニングとして知られる「SBT(スーパーブレイントレーニング)」の要素を取り入れ、よりパワーアップさせていきたいと考えています。
—SBTをサロン経営に取り入れることで、どのような変化・メリットがあると考えられますか?
茂藤CEO 私は3年前からSBTを学び、自身のサロン経営に取り入れてきました。もともとSBTはアスリート向けという側面が強かったのですが、それをエステティシャン用に改め、スタッフに伝え続けることで、その意識に確かな“変化”が出てきたと感じています。SBTの導入によって理念共有や明確な評価システムといったハード面だけでなく、業務へのワクワク感、やりがいといったソフト面からもスタッフのモチベーションを高め、そのワクワク感が売上へとつながる。そんなプラスの連鎖も生まれています。
新入社員が育たない、人材が定着しない難しい状態に置かれている今だからこそ、弊社が培ってきたノウハウを一人でも多くの方にお伝えし、生涯にわたって長く働ける技術と心を磨いた人材の育成に貢献していきたいと思っています。