派手でなくても、確かな価値を伝えられる時代へ
ユーザーの声に耳を傾け、本当に求められている価値を、手間やコストを惜しむことなく磨いていくことが企業の価値につながる、と語る山梨社長の貴重なインタビューです。
エステティック通信2019年2月号より抜粋
山梨 英機 ドクターピュールボーテ株式会社 代表取締役
医療機器販売に20年以上携わる。ドクターズコスメの製品開発をめざし2013年にドクターピュールボーテを設立。豊富な経験と、医師や大学研究機関といった豊かな人脈を駆使し『Dr.PUR』ブランドをプロデュース。
心を込めたサービスの価値を届けやすくなった
–2018年はどんな印象をお持ちでしょうか？
山梨社長 近年の社会全体の動きを見ていると、簡単に買うことができるものよりも、たとえ多少のコストや手間がかかったとしても、本当に価値があるものが求められている時代になってきたと感じています。それは美容業界も同じではないでしょうか。今後、ますます美容業界全体が盛り上がっていくためには、何よりまず自分自身が一人のユーザーとして純粋に「行きたい」と思える場所を真摯に作ってくことが大切だと考えます。心を込めて作り上げた製品やサービスは、必ずその価値を理解してくれる人がいます。当社は、その本物の価値を求める人のニーズをかなえる取り組みを進めています。
–具体的にそのニーズを感じた事業はございますか？
山梨社長 近年の好調な売上を牽引している要因の一つが、解剖学をベースに高機能総合エイジングケア製品と独自の手技を組み合わせた『Sou顔』を導入していただいているサロンの売上が大きく伸長していることです。高い技術によって結果へと導く『Sou顔』のメソッドは、当社の製品との相乗効果を徹底して考え抜いているため、技術と製品がそろってこそ100％のものとなり、結果が得られます。一般的に行なわれているオールハンドによる施術は、マッサージ効果による気持ちよさが売りになることが多いですが、当社の施術には派手さが一切ありません。初めて体験いただく方のなかには、あまりに繊細で細かな手技に驚かれる方も多くいらっしゃいます。見せかけではない真の結果につながるからこそ、深くその価値を感じていただけるのだと思います。
–エステティシャンの技術が大切になってくる面もあるのではないでしょうか？
山梨社長 はい、その通りです。『Sou顔』は非常に効果の高い施術である一方、熟練した手技が求められますから、すべてのエステティシャンが簡単にはじめられるものではありません。ライセンスサロンのなかに、個人経営のサロンが多いのも10年、20年のキャリアがある自立した技術者でないとその手技を習得できないという理由があるようです。
–以前、「唯一無二の手技が集客につながる」と仰っていたことが裏付けられた形ですね。
山梨社長 当社としては、できるだけそのハードルを下げて、より広く当社が持つメソッドと製品の価値を広めるため、スクールを頻繁に開講しています。決して短期間で養える技術ではありませんが、確かな技術者を一人ずつ増やすためには、不可欠な取り組みであると信じています。
現状に満足せず、自社の魅力を磨いていく
–2019年以降の、新しい取り組みとして特筆すべき点はありますか？
山梨社長 2018年秋から、全製品のバージョンアップに着手しました。長年にわたりつねに結果を出し続けている製品ですから本来はバージョンアップの必要はないのかもしれません。ですが、いつもお喜びいただいているユーザーに、永年にわたって愛していただくためには、変化していく姿勢が必要であると考えています。今回のバージョンアップでは、オートファジー活性美容法の考えに基づき、肌を再生するエネルギーの産生に必要な補酵素とその働きを高めるCPLを配合。細胞内に溜まった老廃物をみずから分解して、新しい細胞の一部として利用するオートファジーの原理は、本当の美しさ と共に、健全な美しさをめざし続ける当社の想いとも重なります。
–健全さ という点では、サロンとはどのような関係性が理想であるとお考えですか？
山梨社長 2019年も引き続きサロンのよきビジネスパートナーとして、そのサポートを徹底して行なっていきます。そのためには、サロンの悩みに寄り添いながらも、時には厳しく指導できることも必要だと考えます。いかにサロンのことを考えて、一歩踏み込んだアドバイスができるかではないでしょうか。その点を考慮しても、ユーザーがきれいになるため、サロンが成長するための一番の近道は、正しい出会いだと思います。私たちとの出会いが最良のターニングポイントとなり、最終的に「ドクターピュールボーテと出会ってよかった」と胸を張っていただけることが理想です。決して美容業界の盛り上がりをブームとして捉えることなく、末永くユーザーとサロン様を支える存在となれる取り組みを進めてまいります。
