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クリニックとの共同開発と自社製品の飛躍を2本柱に

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グローバルサイエンス株式会社は昨年、パートナーシップを結んだ青山ラジュボークリニック院長・沼本秀樹氏と笠原会長が登場。2人の協力のもと、どのような活動をしていくのか2019年の展望を含めて語っていただきました。

エステティック通信2019年2月王号より抜粋

 

(左)グローバルサイエンス株式会社 笠原 征夫会長、(右)青山ラジュボークリニック 沼本 秀樹院長

 

 

この業界は結果がすべて誠実な対応も勝ち抜く秘訣


 

–お二人がタッグを組んでお仕事をなさると聞きましたが、その具体的な内容と、そこに至るまでの経緯を教えていただけますか?

 

笠原会長 そもそものきっかけは、営業の担当者から沼本先生とのコラボレーションを提案されたことです。先生からもよいリアクションをいただき、先生のクリニックで一緒にやっていくことになりました。すでに弊社の最新機器に対して先生にアドバイスをいただくという形で、お力をお借りしております。

 

沼本先生 笠原会長はダヴィンチテックで医療機器を、グローバルサイエンスで美容機器を製造販売されています。実は日本では医療機器と美容機器は完全に線引きされているので、統合的に考えて製品開発を進めている会社はなかなかありません。そんなところに魅力を感じ、ご協力させていただくことにしました。医療と美容を分けて考えてしまうと大切なところを見落としてしまうことがあります。しかしここはクリニックですから、その垣根を取っ払って自由な形でベストなやり方を提案できる。そこをスタートラインとして、笠原会長と協力しながらいい形で進められればと考えています。

 

–笠原会長が手掛けている美容機器の中でとくに注目されているものはありますか?

 

沼本先生 脱毛機器は新しい切り口で多くの製品がつくられていますし、高圧エアー、つまり空気で有用成分を肌奥に届けるというコンセプトのフェイシャルマシン『DiNA』、これは非常におもしろい。どのジャンルのマシンでも非常に選択肢が広がると考えています。先日、研修に来ていたベトナムの医師にカタログを見せたら、とても興味を示して「欲しい」といっていました。そのくらい魅力的な最新機器がありますので、今回のコラボは大いに期待しています。

 

— 昨今、大手脱毛サロンの低価格化が目立ちますが、今後脱毛業界はどう展開していくと思いますか?

 

笠原 征夫 グローバルサイエンス株式会社 会長
電通、製薬会社、化粧品会社を経て33歳で独立。当初は化粧品のOEM会社だったが、エステティックサロンにおける美容機器の潜在的需要に目を付け美容機器の開発製造に着手。また酵素ファスティングを中心とした北斎スパも開業。現在は、医療機器の開発も始め、最先端の美容医療にも注力する。

 

 

笠原会長 ネット社会になっている今、成功も失敗も簡単にできる時代です。まず大前提として正しくきちんと対応しているところが生き残っていくと思います。今はネットで調べれば使っている機器も、サロンも医者も、良し悪しがすぐにわかりますから。うまくやれば一瞬で儲けることもできますが潰れるのも一瞬なので、そこをどう生き抜くかが成功の鍵。最終的にはきちんと誠実にやっていくことが勝てる秘訣だと思います。

 

沼本先生 結果がすべての業界ですからね。病気の場合は完治がゴールと考えますが、美容に関しては結果が出なければゴールはない。本人が納得しなければ終わらない、とてもシビアな世界です。そこが医療と美容の一番の違いでもあります。傷跡が気になる人に、「医学的には治っている」といってしまうことは、現代の価値観とは合わないですし、そんな接し方は美容の世界ではまかり通らないでしょう。お客様にとって満足度の高い結果を出す努力を怠るようでは、生き残れない時代ですね。

 

笠原会長 レーザー脱毛は医師しか機器を扱えないという制約がありますが、実際のところ効果が薄いものもあります。先生がおっしゃるようにお客様は結果を求めていますので、より痛みが少なく短期間で脱毛できるの
が理想です。そうするとレーザー以外の選択肢も出てきます。弊社には、2年間で2万件の施術例を持っている脱毛機器があります。しかも、そのほとんどが半年で脱毛が完了し、痛みもあまり感じなかったという結果でした。作り手としてはどの方向に注力すべきか悩んでいるのが本音です。だからこそ先生に使っていただき、アドバイスをいただければと思っています。

 

 

海外7割、日本3割という目標の構図が見えてきた


 

–沼本先生はクリニックで使うマシンを選ぶ際、どのような要素を重要視していますか?

 

沼本先生 やはり臨床経過ですね。相手は人間の体ですから、すぐに白黒つけるようなものよりもソフトランディングで確実に、かつ短期間で結果を出せるものが理想です。本来1年かかるところが3カ月できれいになれば最高ですね。考え方はアンチエイジングとまったく同じ。一回できれいになったとしても、結果的に炎症性の色素沈着など反動が出てくるものもある。それをいかに少なくするかが製品開発の課題になるのでしょう。その最高峰がピコレーザーですよね。熱がほとんど出ず、反応性の色素沈着がない。そういう視点で機械をつくられている笠原さんの会社は本当にすごいと思います。

 

笠原会長 今後も先生の要望にうまくフィットした製品をつくっていきたいですね。同時にエステティシャンの意識改革も進めたいところです。どんなにいい機械をつくっても使い手によって結果は異なりますから、機械のことをしっかり理解してほしい。たとえばIPLは約20年の歴史があるので、施術者の多くは前にどこかで使ったことがあるわけです。だから新しい機器についても「わかるから大丈夫、今までと違うところだけ教えてくれればいいから」という人が多い。しかし新しい機能を含めて正しく理解していないと、最高の結果を出すことができません。

 

 

沼本 秀樹 青山ラジュボークリニック 院長
医学博士。1959年生まれ。90年に順天堂大学整形外科大学院を卒業したのち、石和町立峡東病院院長、六本木ヒルズけやきクリニック院長などを歴任し、現在は青山ラジュボークリニック院長を務める。アンチエイジング美容を専門とし、女性たちの「満足できる美肌づくり」をサポート。

 

 

沼本先生 人間の体を扱いますからね。美容業界に入ったからには、エステティシャンも解剖や病態生理など基本的なことは学んでいただきたいところです。美容師は国家資格なのに、脱毛は一週間程度の研修でできてしまうような安易さも改善すべきところ。大変ですが、ディプロマはすごく大事なことだと思います。

 

— 沼本先生とのコラボを含め、2019年の展望や目標をお聞かせください。

 

笠原会長 先生とのクリニックについては、きちんとしたエビデンスを取り、商売としてしっかりやっていきたいと考えています。さらに自社製品の販売も力を入れていきたいところです。今まではコラボレーションによる輸入製品が多かったのですが、やっと弊社初の自社製品が完成しました。昨年11月に行なわれた香港での展示会「コスモプロフ・アジア」でも反響があったので、今年は年に3、4回は海外展示会への出展を行ないたいと思っています。3年後には目標としていた「7割が海外、3割は日本」という構図が見えてきました。10年前から言い続けてきたことが、ようやく形になってきたということですね。

 

沼本先生 私は笠原会長についていくだけです(笑)。もちろんマシンに関するフィードバックはしっかりしますのでご安心ください。私にもいろいろなツテがありますので、今回のコラボレーションがうまくいったら国内外問わず、美容と医療がタッグを組んだ輪が広がりそうですね。

 

笠原会長 ありがとうございます。先生にいただいたチャンスを生かして、信頼を勝ち取れるように誠実に進めていきたいと思います。先ほど先生のお話に出てきたレーザー機器を含めて、弊社ではさまざまな美容機器をそろえています。そしてそれぞれに違いがあります。いろいろ試していただいて製品をブラッシュアップしていきたいところです。先生との共同研究になりますので、一緒にいい製品をつくっていきましょう!

 

 

 

グローバルサイエンス株式会社
永遠の美と幸せを追求し実現するために美容業界のリーディングカンパニーとして、全世界に向けて最先端美容機器や化粧品を提供。「グローバルな視点から最新で優れた製品を時代に合わせて供給し、つねにお客様のニーズに応えられる会社でありたい」が企業理念。