就活には○○銘柄が影響する?日本エステティック工業会 第13回 通常総会 レポート
一般社団法人日本エステティック工業会(東京都台東区、理事長 瀧川晃一)は、2019年5月29日(水)浅草ビューホテルにて『第13回 通常総会』および懇親会を開催した。
サロンに強烈に訴える製品の製造と輸入・検証を第一に
冒頭の挨拶の中で、瀧川理事長はエステティック業界の人手不足にふれ、
「昔は、私がエステティック業界の仕事をしていると話すと“エステティシャンになりたい”とよく言われました。しかし、最近はほとんど聞きません。サロン経営をはじめサービス業は非常に厳しい時代となっております。今は、一般にも健康で美しくなりたいという女性に向けた新しい機械や製品が沢山あります。
工業会の方々には、サロンオーナーに強烈に訴えるような製品を作って欲しい。ただ、安心安全が第一、ヨーロッパで販売されている機器をそのまま持ってきて販売するのではなく、きちんとした検証を行ない“工業会会員企業が売り出す製品だから安心だ”と思われるようにすべき」と期待を述べた。
総会では、第1号議案「2018年度事業報告承認の件」~第5号議案「2019年度終始予算(案)承認の件」が審議され、満場一致で可決された。
就活にも影響する優良企業を示す「銘柄」の重要性も指摘
総会後には、経済産業省 商務・サービスグループ ヘルスケア産業課 課長補佐 山本宣行氏を講師に招き「生涯現役社会構築に向けたヘルスケア産業の政策について」と題した記念講演が行なわれた。
山本氏は、「今の自分の生活が10年後に影響すると言われている。現在、日本がめざす 生涯現役社会 の構築に向けて、産業・まちづくり・コミュニティ等の健康インフラをつくり、協力してベースとなる青年期の健康状態を底上げすることが、病気の早期発見・対処・重症化の予防へとつながる」と説いた。
また、現在経済産業省が行なっている取り組みとして、上場企業を対象とした「健康経営銘柄」、大規模法人を対象とした「健康経営優良法人ホワイト500」、中小規模法人を対象とした「健康経営優良法人」を紹介。これは、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業を認定する制度で、認定はすでに予定した企業数を超えているという。一般にも学生が就職先を選ぶ一つの指針として「健康経営銘柄」を上げるなど、広がりを見せているという。
最後に山本氏は
エステティックは、これらの企業が利用する「健康保持・増進に働きかけるもの」、
ソシオエステティックは「患者、要支援・要介護者の生活を支援するもの」
様々なシーンで出番が沢山あるはずと、業界への期待を述べて締めくくった。
取材・文 永山泰子(美容経済新聞社)