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シニア向けエステはどうあるべき?シニア検定協会の活動報告会をレポ

シニア層のお客様が来店した際、「若い人と同じ圧でもいいの?」「ストレッチを入れても平気?」「普通に契約を取っても問題ない?」など、対応に迷ったことはないだろうか。


そのような際に対応の指針となる、高齢者の心や体の変化・罹りやすい疾患を理解し、将来への備えや支え合うポイントを学ぶ「シニア検定」を運営する、一般社団法人日本シニア検定協会および、日本ケアセラピスト協会(愛知県名古屋市、理事長 浅井篤)は、2019年2月12日(火)衆議院会館にて、東京では初となる「活動報告会」を開催した。

 



報告会前半では、協会事務局より昨年1年間の活動内容が報告された。
「シニア検定」受験者数は、検定がスタートした平成26年度から30年度までで1,577名。うち1,446名が合格(合格率91.7%)している。受講している業種は、エステティックをはじめ、看護師、介護士、理・美容師など幅広い。


協会ではこのほかにも、日本IBM株式会社や、琉球大学、日経ビジネスなどの一般企業に対し「入門編のセミナー」も行なっており、シニア層が確実に増えるこれからの時代に必要な知識となりつつある。

 

 

シニアの悩みに寄り添うケアセラピスト資格も人気


 

また、ハンドおよびフットなどの実技を含み、乾燥やむくみのケアを方法などを学ぶ「ケアセラピスト」も、スタートした平成28年から31年1月までで589名が取得。さらに、セラピスト入門編は現在、無料eラーニングでの受講が可能で、株式会社スリムビューティハウスの400名をはじめ、現在までに1,052名が受講している。

後半では、認定校や資格取得サロンが各自で行なった活動を報告。展示会での広報活動をはじめ、ボランティア活動や勉強会、医療との連携によるエビデンスなどが写真を交えて報告された。

なかでも気になったのがネイルケア。高齢者は、あまり歩かなくなることで巻き爪・肥厚などが起こりやすくなる。巻き爪のケアをエステティックサロンで行なっていいの?と躊躇される方もいると思うが、「ケアセラピスト検定」合格者であれば、医師と連携し助言書をもとに行なうことで、サロンでのケアが可能となる。

報告では、白癬の疑いがあり肥厚化した爪を「白癬ではない」という医師の診断と助言書に基づきケア。ネイルカットや引っかかり防止のためのジェルコーティングを有償で行なった例が紹介された。

 

協会では、シニア検定・ケアセラピストのほかにも、高齢者日常生活支援、選択介護・混合介護を行なう「シニアアシスタント」を育成。また今年度は、来店型でシニア層に向けたエステティック・アロマのスキンケアを行なう「ビューティーケアセラピスト」資格を新設し、超高齢者社会に向けたシニアケアを広めていくと発表した。


取材・文 永山泰子(美容経済新聞社)

 

 

関連サイト一般社団法人日本シニア検定協会 
https://www.seniorkentei.com/
日本ケアセラピスト協会 
https://caretherapist.com/