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健康で美しい毎日を

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お客様への変わらぬ“想い”が
コロナ禍の苦境にあっても消えない絆に

 

たかの 友梨氏

株式会社不二ビューティ
たかの友梨ビューティクリニック
代表

 

 

理容師・美容師免許を取得後、1972年エステティックを本場で学ぶため渡仏。帰国後の1978年に「たかの友梨ビューティクリニック」を設立。以来、現在まで美容家として多岐にわたり活躍。エステティックが代替医療の一環を担えるよう研究・開発を続けている。また、ボランティア活動にも積極的に参加、その取り組みを高く評価され、2019年には紺綬褒章を受章する。2020年、創業43年目を迎えた。

 


 

徹底した感染症対策とオンラインエステで信頼を築く

 

新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、当社サロンでも3月頃から営業時間の短縮、店内消毒の徹底などあらゆる対策を講じてきましたが、緊急事態宣言の発令とともに全店で営業を自粛。約1カ月に渡り、お客様に一切の施術をご提供できないという状況となりました。しかしそうした中でも私たちはつねに「次」を見据え、営業再開後、安心してお客様にサロンを利用していただけるよう、当社の感染対策を紹介するビデオを作成するほか、東京都が都内のエステティックサロンを対象に開催した、感染症拡大防止アドバイザーによるオンライン講習を受講するなど、考えられるだけの対策・取り組みを続けました。

 

さらに、コロナ禍で外出もままならない中でも、「サロンに行きたいと考えているお客様もきっといるはず!」と、各店舗のリーダーが中心となって、お客様にお電話をさせていただくオンラインエステも実施。「お元気ですか?」と、お体の状態をおうかがいすると同時に「切れてしまった化粧品はありませんか?」などお困りのことがないかをお尋ねしました。すると皆さん、「大変な時によく思い出してくれたわね!」と、こちらが想像する以上に喜んでくださり、「どうしてた?」と、お互いに近況を伝え合うなどお話が弾むケースも少なくありませんでした。この活動のおかげで自粛期間中もお客様との信頼関係をつなぐことができ、営業を再開するとすぐに「待っていたわよ!」と来店してくださったのもうれしかったですね。

 

現在、各サロン営業時間の短縮・変更なく運営しておりますが、従業員の健康管理・体調管理はもちろん、東京都をはじめ、各自治体が発行する感染防止対策宣言ステッカーを取得し、感染予防対策の徹底は継続しております。サロン内の密を防ぐため、お客様の予約を詰め込まないようにしており、サロン内をくまなく消毒する時間も設けているため、以前に比べて予約が取りにくいという場面もあるようですが、むしろ「安心して施術が受けられる」と、お客様の満足度は高まっているようです。

 

 

新しい生活様式の広まりを機にEC展開を強化

 

今年の6月、開発に約3年の月日を費やした美顔器『フォトリフト35』の販売を開始しました。「クリニックのような光美容を自宅で簡単に」という想いで開発した自信作で、たった1カ月半で2,000台以上の受注が殺到するほどの人気となり、今もお客様に納品をお待ちいただいている状態に。また、TV通販番組やドラッグストアチェーン「ウエルシア薬局」でのオリジナル化粧品の販売も大変好評をいただき、特にメイクをしながらスキンケアができるオールインワンファンデーション『エステファクト ジュエリーパクト』は、1日5時間のTV通販番組の放送で6万個もの受注が入るほどの人気となっております。今後はホームケアと店舗での施術を組み合わせたパッケージ提案なども含め、さらにEC展開を強化、新しい生活様式の広まりによるサロンへの来店削減、通販需要増加に対応すると同時に、お客様の「きれいになりたい」という想いをかなえる商品・サービスを提供していきたいと考えています。

 

かつて著名なアメリカのネイリストの方に「エステとはマッサージじゃなく、トリートメントなのよ」といわれ、その言葉に今までの自分は自身の技術に酔っていたのではないかと、ハッとさせられたことをよく覚えています。かつて技術を売りにするエステサロンがしのぎを削っていたパリの街も、いつのまにか有名化粧品メーカーが運営するサロンが主流となっていたことからもわかるように、エステとは「技術」だけでなく、結果を引き出す「化粧品」があってこそ成り立つものだと思うのです。お客様が月に2回、年間24日サロンでお手入れされたとしても、残りの341日のお手入れをおざなりにされてしまっては美しさをキープすることはできません。まずは自分の理念、想いを詰め込んだ化粧品があって、それをベースに施術を提供する、もしくは化粧品を買いに来た方にお手入れをしていただきたい。そこで2020年9月、サロン内にショールームのように化粧品を並べ、ビューティアドバイザーが常駐するまったく新しい形のサロンを札幌にオープンさせましたが、それはまさに私が長年思い描いていた“理想”を形にしたもの。今後も条件が許せば、同様のサロンを増やしていきたいと思っています。

 

 

エステは代替医療の一環。決してなくなることはない!

 

人材育成の面では、入社後、意欲さえあれば化粧品やエステ技術、アーユルヴェーダやアロマといったありとあらゆる資格が取得できるようなシステムを作り、実践していきたいと考えています。さまざまな資格取得に挑戦することで技術や知識を身に付け、自分の未来を切り拓いていってほしいですね。

 

今回のコロナ禍によって、売り上げや集客の面でまったくダメージがなかったわけではありません。苦境の中にあってもつねに前を向き、進むことができたのは、私の中に「エステは代替医療の一環であり、なくなることはない」という強い想いがあるから。フランスでタラソテラピーに保険が適用されるように、いつか日本でもエステが保険適用になる時がくると思っています。私たちの使命は「年齢を重ねても元気できれい」をサポートすること。お客様の増減に左右されるのではなく、その使命をやりがいへとつなげていってほしいと思っています。また、私は以前からエステとは「女性による女性のための女性の仕事」だと考えており、女性が幸せに仕事ができる、活躍できる場を広げていきたいという想いもあります。安定や報酬、自由など、仕事に求めるものは人それぞれ異なるかもしれませんが、仕事を通じて成長するために大切なのは「決して人に依存しない」こと。困難にぶつかった時にも、周りの人に頼り「○○してくれない」と不満を持つのではなく、自分が何をすべきか、何をすればお客様に喜んでいただけるかを考えることで、自ずと道は見えてくるはず。困難や失敗を「自分事」として受け止め、反省し、前に進む力を磨いていきたいものです。

 

 

 

エステティックとはマッサージではなく
健康ときれいを引き出すトリートメント!

確かな「化粧品」があって技術が生きる

 

 

スキンケアも叶える1品7役のオールインワンファンデーション『エステファクト ジュエリーパクトSP』。
66%以上もの美容液成分を配合。

 

 

エステは女性による女性のための女性の仕事
女性が笑顔で働ける環境を提供したい

 

今年7月にオープンしたばかりの広島店ラウンジ。
ラグジュアリーなソファとシャンデリアが、日々の喧騒を忘れて身も心も預けられる、ぜいたくなひと時を演出する。

 

 

 

今年7月にオープンした横須賀店。
清涼なミントグリーンのインテリアにクリスタルを散りばめた、ヨーロピアンテイストな空間。