「ポイント還元」を核に新たなマーケットの創出を
「値引きのスパイラルを脱し
『ポイント還元』を核に
新たなマーケットの創出を」
DADA integrate株式会社
代表取締役 柿坂 正樹氏
【Profile】 Masaki Kakisaka
健康器具、化粧品などの販売に携わった後、独学の末にエステティック経営に参入。奈良県を中心に5店舗まで店舗を拡大し、20年以上美容業界に尽力。エステティックグランプリでは創業期理事を務め、業界のさらなる発展に寄与している。2018年9月には新たなマーケットチャンスを提供する『DADA』アプリを発表。
プラットフォームとしての価値を高めていきたい
2018年9月に『DADA』アプリを本格始動してから約一年。今年は、このアプリのコンセプトや活用方法をお伝えし、認知を広める年となりました。『DADA』アプリをプラットフォーム付きのビジネスツールとして、幅広く活用していただくためには、もっと美容メーカーや製品、顧客を充実させ、プラットフォームとしての価値を高めていかなくてはなりません。今はまさにその途上であり、弊社の考え方に賛同していただけるメーカーやサロン様からの支援を募っている状態です。
アプリのご紹介をはじめた当初は、ポイントによる役務・製品の購入や、利用額に応じてのポイント還元について説明をしても「値引きと同じでしょ?」という反応がほとんど。そのしくみを理解していただくことに大変苦労しました。しかし2019年10月の消費税増税に伴うキャッシュレス・ポイント還元事業の広まりによって、弊社がこのアプリ最大の“強み”として掲げてきた「ポイントの還元」のメリットを一消費者として体感されている方が増えています。我々がご提案する『DADA』アプリは、まさにそれが美容業界というマーケットの中で実現できるツールです。値引きと還元は、利用するお客様から見れば同じ「おトク」かもしれませんが、値引きはマーケットにおける利益だけでなく、製品の価値まで奪ってしまいます。しかし還元はそのマーケットに担保されていくものなのです。
この30年、日本の経済は停滞し、初任給にしても所得にしても一部の上場企業を除いてほとんど動いていないのが現状です。そんななかでユーザーの消費マインドを上げるために、今後はキャッシュでモノを買うのではなく、ポイントを貯めて、そのポイントで購入する・交換するといったマーケットがますます広がっていくのではないでしょうか。『DADA』アプリによって、現金を使わずに物流というサービスを提供していけるコンテンツを作り上げ、 新たな市場を構築していきたいと思っています。
過剰な広告や値引きをやめ、新たなマーケットの創出へ
今年は引き続き、『DADA』アプリの価値を高めるための施策と、啓蒙活動に取り組んでいきます。キャッシュレス化・ポイント還元のシステムが広く浸透したことで、今後はより多くの方にこのサービス・
システムを理解し、興味を持ってもらえるのではないかと期待しています。インターネットの普及で、例えば健康食品という小さなマーケットにも海外からの力が及ぶようになっています。また、一人ひとりがそれぞれのこだわりやニーズを持つようになっている今、一つのアイテムがマーケットを独占するのは不可能と言ってもいいでしょう。ならば、同じ製品・サービスを扱う企業やサロンは互いにライバル視するのではなく、手を取り合い、その価値をあげていくべきだと思うのです。
『DADA』アプリは、広告するだけで簡単に契約が取れるというものではないと思っています。使い方の説明も必要ですし、もっと充実したコンテンツを整える必要もあります。そのため、今年は東京・大阪で一般ユーザーを誘致してのイベント開催も予定しています。参加チケットを購入されたお客様にポイントを付与し、そのポイントで気になる製品を購入してもらい、ご利用額の何%かを還元する…そんな『DADA』アプリのシステムを実際に体感できるものにしていきたと思っています。お客様に「お得感」を感じてもらい、ダウンロード・アクセス数アップをめざしたい。そして各サロン様の集客、メーカー様の物流を一気に伸ばしていきたい。美容業界に本当の価値をもたらすアプリへと成長させるための、まさに“勝負の一年”にしたいと思っています。