より身近に美容を届けられる未来をつくりたい
「『美容のAI』を完成させ
より身近に美容を届けられる
未来をつくりたい」
レナード株式会社
代表取締役 三原 孔明氏
【Profile】 Komei Mihara
1979年生まれ。国産美容機器メーカー営業部長兼エステサロン取締役社長を経て、2012年レナード株式会
社を設立。「勝ち組サロン実践セミナー」では延べ6,000人以上に向けた経営コンサルを行なう。マーケティング権威ジェイ・エイブラハム氏公認インストラクター資格保持。2020年春、チームビルディングの書籍を出版予定。
従業員満足度・顧客満足度日本一をめざす
2019年は全事業部が右肩上がりを続け、売り上げ規模でいえば130 ~ 140 % 成長しました。営業部では若手リーダー層が新卒営業マンを教育しつつ成果も上げ、スタッフ一人ひとりの成長が成果となり、充実した一年でした。とはいえ、会社のステップアップに伴い求めるレベルは変わっていきます。そこで、さらに成長にフォーカスした会社の仕組みづくりに取り組むために、「モチベーションクラウド」という従業員満足度調査をスタートしました。これは、業界問わず全国何万社の中どのくらい満足度が高いかを計ることができるものですが、一回目で最高クラスのAAAを取ることができました。それと「NPS」調査、これは顧客ロイヤリティ指標ともいいますが、お客様にどれだけ愛されているかの調査も行ないました。しかしまだまだ課題はあるので、人事考課制度を見直し、社員教育やさらなるお客様満足を獲得していく取り組みを行なっています。私は、従業員満足度・お客様のロイヤリティ・売り上げの3つが連動して、初めて自己満足ではない会社の重要度が計れると思っています。「モチベーションクラウド」ではAAAですが、全企業の中ではまだ20位くらいなので、3年以内に全国1位を取りたいと思っています。なぜかというと、エステティック業界の社会的地位を上げたいからです。業界はどんどんよくなってきていますが、もともとグレーなイメージがある“エステ”が従業員満足度で日本一を取った、その背中を見せたいです。
レナード=脱毛機メーカーのイメージを脱却していく
昨年、大手一流企業役員クラスの御三方を迎え入れ、機械開発・生産体制・アフターメンテナンス体制の
再構築に着手しました。主には美容のAIを完成させるためです。弊社の直営サロンもそうですが、多くのエステの現場ではカウンセリングシートもカルテも紙で、個別に管理されています。今後、エステの現場にAIを導入してエステティシャンの労力を減らすことができるようにするつもりです。エステティシャンの仕事はお客様をきれいにして幸せにする仕事なのにもかかわらず、いつしか売り上げを作ることが仕事になってしまっていますよね。ですが、的確なカウンセリングとデータがあり、未来予測ができ、その中でお客様が正当な判断をすることができたなら、無理な売り込みは必要なくなります。その負担を減らすことで、お客様をきれいにして幸せにするという本来のエステティシャンとしての使命に100%向き合ってほしいのです。AIが判断する材料となる膨大なデータを「教師データ」といいますが、それが何万人分、何十万人分と集まれば、化粧品や肌診断機などいろいろなところにも応用ができるようになり、もっと身近に美容を届けられる未来をつくることができるのです。今、その先駆けとなるものをプログラミング中で、2年後を目安に実現するつもりですのでお待ちいただければと思います。
それ以外にも今年は、直営ブランドのフランチャイズ化や海外展開、メンズブランドサロンの立ち上げを考えています。メンズサロンは脱毛メインもあれば、エステとジムの組み合わせも考えています。これらを一年以内に10店舗前後オープンする予定です。また、4月からは一流エステティシャンを輩出するスクール事業が始まります。サロンの新人さんへ向けたスクーリング活動や、スタッフ育成を強化したりしていくために、今カリキュラムを作っている最中です。さらに、今まで見たことのないような次世代の痩身機も登場します。今はレナード=脱毛機メーカーと思われているかもしれませんが、今年はそのイメージから脱して、総合美容メーカーというくくりにしていければと考えています。