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「卒業」がある脱毛だからこそ、顧客とのつながりを 継続できる仕組みづくりを

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株式会社ミュゼプラチナム 「美容脱毛サロン ミュゼプラチナム」
執行役員 鎌田 真理子 氏

 

つながりを継続させる情報発信、会員制度

 

美容脱毛というサービスには、一定期間お手入れを続け、満足した後は卒業するという側面があります。これは美容脱毛サロンである限り向き合い続けなければならない課題でもあり、近年は「数あるサロンからミュゼを選んでいただいたお客様とのお付き合いを脱毛卒業後も続けていくには?」という視点でサービス開発にも力を入れています。もちろん、事業の主軸が脱毛であることは変わりがないのですが、コスメ商品を開発して店舗やECサイト、ドラッグストアなどで販売したり、専用予約ダイヤル利用や割引など特典が受けられる会員制度『ミュゼスターメンバーシップ』を立ち上げたり、アプリで美容・健康にまつわる情報を提供したりといった、脱毛卒業したあとも継続して提供できるサービスを試みています。

 

そんななか、昨秋にはグループ会社である、たかの友梨とのコラボ商品を発売することができました。『ミュゼコスメ』は現在脱毛関連アイテムを中心に展開していますが、今後はお客様のニーズに応える幅広い商品開発を手がけていければと考えています。

 

 

行政、業界団体と手を携え働きやすいサロンへ

 

弊社が理事を務め、全国619店舗が加盟する一般社団法人日本エステティック経営者会(JEM)では、昨年11月から今年4月にかけて、消費者庁後援のもと、「エステトラブルゼロキャンペーン」を実施しています。皮膚トラブル、契約トラブル、接客トラブルの三つのトラブルをゼロにするためのアンケート調査が主体です。ミュゼではお客様が通いやすいサロンをめざし、東京商工リサーチによる「脱毛サロンにおける顧客満足度調査」でナンバーワンの評価をいただいてきました。今回の取り組みが業界と行政の連携で実現したことは大きな意味を持っていると思います。

エステティック業界の健全化には、消費者のみならず、労働者の保護も大切です。長く働きやすいサロン実現のために、弊社でもさまざまな取り組みを行なっています。産休、育休、時短勤務などの制度を充実させることにくわえ、勤務時間を希望により選べるシステムを導入。個々のライフスタイルに合わせて、今後もよりよいものにブラッシュアップしていきたいものです。

 

ほとんどが女性という職場ですから、ライフステージの変化に対応する柔軟性は必須です。同時に入社3カ月目の社員を対象に、ミュゼで働くことのメリットを訴求する試みも行なっています。これまで、本社での全体研修が主体となっていた新人研修の内容を見直し、サロンで先輩社員と1カ月ほどの期間を過ごすスタイルを試しているところです。わくわく感を持って前向きに仕事に向き合ってもらうためにできることを模索し、試行錯誤していければと思っています。

 

鎌田 真理子
株式会社ミュゼプラチナム執行役員として、全国3000人を超えるスタッフを束ねる。接客サービスやコミュニケーションスキルなどの教育指導を統括。女性視点からの組織、職場改革に尽力している。同時に、「ミス・ユニバース」公式コーチとしても活躍。文京区とRVHグループが共催した女性対象の就業支援セミナーで講師を務めるなど、働く女性をサポートする活動にも積極的に取り組む。