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今までの仕組みをガラリと変える 大胆な“ゲームチェンジ”が不可欠

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スリムライン

楠本 文哉

 

 

ゆめづくり東北(株)の代表取締役を務め、創業後2年で10店舗を超えるサロンを展開。また「マシンを売らないメーカー」をコンセプトとした(株)b-modelsの代表も務め、エステティック業界のBtoBからBtoCまで多岐にわたって活躍。

 

 

エステティシャンの
将来を見据えた教育へ変革

 

「東北一の会社をつくる」「女性が活躍できる会社をつくる」との決意で会社を設立して3年。2023年は、一人ひとりのエステティシャンの価値をより高めるために注力した一年でした。もともと弊サロンは、脱毛・痩身などの専門店として出店するスタイルで、教育の仕組みもそれぞれのラインごとに異なっていました。一方で、一般的な“エステティシャンの市場価値”としては、一つの施術ではなく、複数の技術ができる方が重宝されることは明白。将来的に弊社を退社したり、独立したりする機会が訪れたときを想像し、スタッフに「給与と働く環境以外で何を残せるのか」を考えました。そして、スタッフ一人ひとりのこの先の未来を見据え、全サロンにおいて教育を統括することを決断。身に付けた技術の種類と売上を連結させ、昇給を含めたステップアップができるように体制も変更しました。

 

 

視点を変えることで
業界全体を底上げ

 

 業界全体の発展という視点で考えると、業界に携わる人の意識の変化や新たな仕組みづくりが不可欠でしょう。それこそ、ガラケーがスマホにとって変わられたような大きな“ゲームチェンジ”。50年間で積み上げられたエステティックの悪いイメージはいまだ払拭されておらず、かつ物価は上がっているのに所得は実質上がっていません。そうした状況から、“都度払いでクリーン”かつ“安価で気軽”な整体やリラクゼーションを選ぶお客様が増えるのは当然。それらの業界に対抗するにはエステティックの施術を受けたことがない人が行きたくなるようなモデルづくりが欠かせません。エステティックの特長であるコミュニケーションや手技、機器の効果を活かしつつ、もっとクリーンに、より来店しやすい料金設定や仕組みが必要です。

 また経営側に立つと、価格を下げても採算の合うビジネスモデルづくりや、人材の確保も業界発展へのカギを握ると思います。きちんと教育システムを確立することに加え、数字が取りにくい新人でも活躍できる安価なショートコースをつくるなどの料金設定、月1万円程度で通い放題のカジュアルなサロン……。そういった、あらゆる意識改革を行なうことが業界全体の底上げにつながっていくのではないでしょうか。

 

 

東北の女性にとって、幸せな人生が始まるきっかけを提供する、美容機器メーカー直営サロン「スリムライン・スマイルライングループ」。痩身専門店・全身脱毛専門店として、秋田県・青森県・岩手県・山形県を中心に東北エリア限定のエステサロンを展開。