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「足」から女性を健康に!

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体を支える「足」のケアの
重要性を社会に広めるのが使命

 

西谷 裕子氏

株式会社ペディキュール
ドイツ式フットケアサロン フットブルー
代表取締役社長

 

 

オランダ留学時に、人々の生活に根付くフットケアに感銘を受け、帰国後ドイツ式フットケアサロン「フットブルー」をオープン。以来「足から日本を元気にする」を信条にフットケア業界を牽引、現在は銀座や横浜に4店舗を構える。昨年11月にはオリジナルフットケアブランド『fori』をプロデュース。長年の施術経験から生まれた製品、技術、教育の3つの柱を通じてワンストップで女性のキャリアデザインを提供。

 


 

コロナ禍は「サービスとは何か」を再考、学ぶきっかけに

 

昨年11月、自社ブランドの立ち上げと並行して、ECサイトの構築にも力を注いでいました。そうしたタイミングで世界的に新型コロナウイルス感染症が流行。一時期は営業自粛や営業時間の短縮なども余儀なくされましたが、現在は、徹底した消毒や換気、ベッド数を減らして密を避けるなどの対策をしながら運営をしています。

 

弊社では、つねに今あるべき仕事より、何が起きてもいいよう先を見据えた仕事をすることを心がけており、自社製品の販売やECサイトの強化もその一環でした。コロナ禍でサロンに通えないお客様が足の状態をキープするためにはホームケアが欠かせません。そういう意味でも、「ステイホーム期間中」にすでに自社製品の販売とECサイトが整備できていたのは幸運でした。実際、4~5月の自社製品のフットクリームの売り上げは絶好調。ドラッグストアにも数えきれないほどフットケア製品が並ぶ中で、弊社の製品が選ばれたのは、販売環境が整っていたことに加え、これまで培ってきたお客様との信頼関係が身を結んだ結果だと感じています。何より、この状況下であってもスタッフを一人も解雇することなくサロンを存続することができ、お客様には感謝の気持ちでいっぱいです。

 

今回のコロナ禍は、スタッフにとっては「なぜ、お客様がこのサロンに来てくださるのか」ということを改めて考え、そこから多くのことを学ぶきっかけになったのではないでしょうか。サロンに通わなくても、オンラインでさまざまな情報を得られる昨今、時間をつくってリアルにサロンに足を運んでくださるのはなぜか、サロンがつぶれず存続できているのはなぜか。「お客様が来店されるから施術をする」という今までの受身的な思考から、「私たちがお客様の健康増進に寄与する必要な存在だからこそ、わざわざ時間を使ってくださるのだ」とみずからの存在理由を強く認識するようになることで、この状況で今の自分たちにできることをより真摯に考えるようになったと思います。実際、サービスとは何か、向き合うとは何かを自分たちなりに考えたことで、カウンセリングをより充実させてみたり、店販に力を入れたりとスタッフの行動に変化が起こっています。

 

 

「足」をケアすることで、人々の健康に寄与していきたい

 

自社製品『fori』は、20数年に渡ってフットケアサロンを運営してきた弊社ならではの経験とお客様の声を反映しつくり上げた高品質のフットケア製品です。『fori』に込めたのは、「自分のために、自分をいたわる」という想い。コロナ禍では在宅勤務が増え歩く機会が減ったことでタコや魚の目など目に見えるトラブルは減少。一方で、足の筋力が衰えたり、同じ姿勢でいるためにむくみがひどくなったりという方は増加しました。顔のケアには敏感でも、足にきちんと触れてケアできる方は少ないのが実情で、むくみや筋力の低下に気づかず、そのまま放置している場合が多々あります。まずは自宅でフットケアをすることでじっくり自分の体と向き合う時間をつくっていただきたいと思います。体が疲れていないか、乾燥していないか、いつもと違うところはないか。自分の体と向き合う時間を持つことで、さまざまな不調を発見すると同時に、ワクワクした気持ちや心の余裕を取り戻すこともあるのではないでしょうか。

 

弊社では、自分の人生をしっかり歩んでいくために、私たちの体を支える「足」のケアが絶対に欠かせないと考えています。オランダ留学時代にフットケアに出合い、1998年に「フットブルー」1号店をオープン。以来、人々の生活にフットケアが根づいている欧米のように、日本におけるフットケアの生活浸透度を高めたいと考えてきました。20数年でサロンを4店舗に増やし、著書やその他のメディアなどでも啓蒙活動をしてきた成果もあり、人々のフットケアへの関心は格段に高まりました。とはいえ、まだまだ日常生活の中までには浸透しているとはいえず、商品やフットケアに関する間違った常識も横行しているように思います。従来のサロンでのケアはもちろん、『fori』の商品を通して、フットケアの重要性や正しいフットケアの方法を日本中に広め、「自分の美しくなる力」を足元から引き出せるようにサポートしていくことが今後の課題だと考えています。

 

 

ライフスタイルが変わっても自分の足で歩ける社会へ

 

自社製品の販売は、高品質なフットケア製品をエンドユーザー様に直接お届けするほかにも、大きな目的がありました。それが自社製品とフットケアの技術をセットにして、外部のクリニックや美容サロンなどにワンストップで提供するということです。今まで自社サロン内でのみ行なわれていた技術やサービスを、今後は、足のトラブルケアに共感していただいた外部の方々にノウハウを含めて提供していこうと考えています。このサービスの提供をきっかけにフットケアの仕事に従事する人材が増え、これまでとは違う顧客層にアプローチできるといった販路をつくることでフットケアの浸透度も高まり、足元からの健康により一層、寄与できるのではないかと思っています。

 

また、働く現代女性は昔に比べて、役割が格段に増えています。結婚すれば妻として母として、そしてすぐ両親の介護が始まるなど、自分だけのために生活する時間は短いのが現実です。会社に求められているのは、ライフスタイルが変わっても、社内で身に付けた技術をスムーズに転換しながら生かし続けられる場所を提供すること。そうした意味でも、今まで身に付けた施術技術やスタッフの育成や教育の知識に加え、自社製品の開発やブランディングという新たな経験の選択肢が増えることは、とても意義があることだと考えています。フットケアで人々の健康に寄与するためにも、女性が自分の足で歩ける社会に近づけるためにも、弊社では多様なキャリアプランの提供により一層の努力を重ねていく所存です。

 

 

「フットケア」という職を通じて
自分の足で立って歩める
女性を育成していきたい

 

サロン発のメーカーとして展示会に初出展を果たす。
「血流改善」を徹底追求した製品のお試しのみならず、体の悩みを相談する来場者が列を作りサロンケアにも関心が寄せられ大好評を博した。

 

 

足に触れ、体の声に耳を傾けて
「自分の美しくなる力」を引き出す

 

昨年11月に発売されたオリジナルのフットケア製品『fori』シリーズ。
先端技術や選りすぐりの有用成分はもちろん、30年以上フットケアに携わってきた西谷社長の叡智とお客様の声を反映したこだわりの製品。

 

 

 

西谷氏の著書『あなたの知らない足の新常識』。
足は体の土台であり、足の機能を取り戻すことが日々の不調の改善や健康に関わることを伝えており、真のフットケアを伝える重要なツールに。