探究心と好奇心がある限り女性は永遠に自立・成長できる
たかの友梨ビューティクリニック
代表取締役会長
たかの 友梨氏
Profile
渡仏し、本場のエステティックを学んだ後、1978年「たかの友梨ビューティクリニック」1号店をオープン。以来、美容家として多岐に渡り活躍。長年のボランティア活動への取り組みが評価され、2019年には紺綬褒章を受章。
エステティックの癒しの時間を「生活の一部」に!
私は以前から、エステティックというのはホテルで提供されるエステティックと、医療との融合により提供されるクリニカルエステ、そして街中で受けられるエステサロン、この3つに分かれていくだろうと考えていました。そしてその予想は現実となり、近年は、その流れがさらに加速しているように感じています。なかでもクリニカルエステの発展は目覚ましく、韓国などでは以前から「きれいになりたい=美容医療に行く」となっていましたが、近年は日本でも「すぐに」「一日で」悩みを解決できる……といった感じで、医療が非常に身近なものになっていますよね。一方でエステティックはより「癒しの場所」としての役割が高まっていますから、当社でもハワイのロミロミや、世界最古の医療ともいわれるアーユルヴェーダ、フィリピンのヒロットなど、世界の伝統医療を使ってお客様を癒す施術を提供しています。こうした癒しを生活の一部としてどう取り入れていただくか……それが課題だと感じています。
「施術を受ければわかる」圧倒的技術の習得を
そうしたなかで私たちが大事にしてきたのはやはり「技術」です。47年前、ゼロからスタートし、ここまで成長することができたのもやはり技術の高さ、「一度施術を受けていただければわかる」という自信によるところが大きいと感じています。特に多くの方に「技術のたかの」とご評価いただくほど、ハンドの技術習得には力を注いできました。そのおかげで、独立しても一流の技術者としてすぐに活躍できるようなスタッフがそろい、満足度の高い施術をご提供できるようになっています。また、当社の強みはスタッフの平均勤続年数が非常に長いこと。2年、3年で退職する人が多いといわれるこの業界において、当社の平均勤続年数は8年7カ月。これは本当に誇れる数字だと思っています。当社では、何年も現場で活躍しているベテランが施術を提供しながら、さらに新しく入社したスタッフたちにその技術をどう教えていくかについて試行錯誤を続けています。だからこそ、共に切磋琢磨し、共に成長する環境が生まれているように思います。
決して裏切らない……だから仕事は面白い!
「どうしてここまでスタッフが辞めずに長く続けているのか」とよく聞かれるのですが、当社は全スタッフの99%が女性、男性は20名程度しか在籍していません。そうした環境の中でも「男性だから」「女性だから」という考え方が生まれることはありません。また私たちの中には、長年「自立こそ美徳」という考え方が浸透しているため、結婚・出産後も「自立するために」と、また仕事に戻ってくる人がほとんどなのです。そして仕事は本気で打ち込めば打ち込んだ分だけ、きちんと認められ、評価され、答えも見えてきます。そのくり返しだから仕事は楽しく、飽きることもないと思うのです。
それに常に私自身、「新しいもの」を探し求めて世界中を回り、よいと思うものがあれば新たなメニューとして取り入れてきました。だからスタッフも常に新しい技術、知識を習得できるチャンスがある。今もこれからも進化を続けていく、そうしたアグレッシブでマンネリがない環境があることも刺激になっているのかもしれませんね。
エステティックの技術で少子高齢化に貢献したい
日本は今、少子高齢化が進み、人口の3分の1が高齢者という状況になっています。人は誰もが年齢を重ねていくものですから、それは仕方ないことではありますが、人の手を借りないと生活できない、そのような年齢の重ね方は本人だけでなく、周りの人にとっても辛いこと。だからこそ私たちは年齢を重ねても美しく、元気な高齢者をつくっていくお手伝いに力を入れていきたいと考えています。エステサロンに来て、体を温めて、血流をよくして、高齢者の元気をサポートする。そうした“オルタナティブ・メディスン”こそ、これからのエステサロンに与えられた最も大事な役割。そのためにもサロンでの施術だけでなく、サロンに通うことが難しくなってしまった方にもサロンと同じようなケアができるようなお化粧品やアイテムを届けることも重要だと感じています。
2025年はこれまでの集大成として、ユリの根から取った特別な成分を配合した新たな製品の開発・販売も予定しています。「ゆり」という名がついた、本当に特別な製品となりますので、ぜひご期待ください!
向上心とやる気、キレイで生涯現役を貫く!
新たな製品を生み出す際には、効果や体感はもちろん、パッケージまで妥協は一切なし。少しでも「違う」と感じる部分があれば、すべてをやり直すほど徹底した開発を行なっていますので、お客様のもとに届くものに関しては絶対の自信があります。そしてその製品を「エステサロンへの招待状」としてお届けしていきたい。自宅でサロンレベルのお手入れが実現できることはもちろん、この製品をきっかけにエステサロンに足を運んでくださる方がいるかもしれない。今後は、自社サイトや動画サイトによる販売もさらに充実させ、より多くの方に手に取っていただき、エステティックへの関心を高めていきたいですね。
エステティシャンは、美とやる気があれば、長くそのスキルを活かして活躍できる仕事です。そして向上心を持ち続ければ、90歳、100歳になっても成長することだってできるはず。だから、これからもっともっと私が率先して行動し、スタッフを育て、一緒に成長していく――そんな会社をつくりあげていきたいと思っています。
気になる10の質問
①マイルールは?
②尊敬している人は?
③好きな本は?
④自分の性格を一言で表すと?
⑤仕事のモチベーションは?
⑥休日の過ごし方は?
⑦外せない美容アイテムは?
⑧今気になっていることは?
⑨大切にしている言葉は?